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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
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核兵器禁止条約批准を訴える空想的平和論

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 核兵器を全面禁止する「核兵器禁止条約」に批准した国や地域が発効に必要な50に達したことで、90日後の来年1月22日、条約が発効する見込みとなった。批准したのは50カ国。当然ながら米、英、仏、ソ、中といった核保有後任国やインド、パキスタン、イスラエルなどの核保有が既成事実化している国も参加していない。NATO参加国もいない。イランや北朝鮮など、参加するはずもない。

 だが、日本の理想主義者たちは、日本がこの条約に批准していないことを声高に批判する。立民党は「核兵器廃絶の動きが新たな段階に入ったことを理解し、 日本が一日も早く批准できるよう積極的に取り組んでいくべき」と談話を発表した。共産党も「日本政府が、禁止条約に背を向け続けていることは、唯一の戦争被爆国としてきわめて恥ずべきこと」と批判し、「すみやかに条約を署名し批准すべき」とアジった。朝日新聞は社説で「まずは保有国に働きかけ、核禁条約を敵視せず、対話せよと説得すべき」だと主張している。

 理想は理想、現実は現実だ。「戦後の日本が平和を維持できたのは憲法9条があったから」などという平和ボケには何を言っても無駄だが、現実として、その平和を維持してきたのは、自衛隊の存在を除けば、「日米同盟」と「米軍による核の傘」だ。平和は理想論では維持できない。核兵器禁止条約への批准は、ひと昔前に流行った非武装中立論と根は同じ。敵に脅威を与えなければ、敵は攻めてこないという観念論だ。こういう「空想的平和論」の信望者は、中共や北朝鮮の、日本に向けた核搭載可能なミサイルの配備、またはその可能性を、意図的に無視する。さしずめ、敵対勢力のために日本の隙を作ろうとしている工作だ。

核兵器禁止条約、発効へ


 いま話題の日本学術会議でも、「核戦争の危機と核兵器廃絶に関する声明」というものが、昭和57年(1982)に発出されている。声明の中で同会議は、「われわれは、核によって国の安全をはかるという考え方からの速やかな脱却と新しい国際秩序の形成の必要性を強く認識し、諸分野の科学者が協力して長期的視野からその方途の探究に寄与することが不可欠であると考える」と、一見もっともらしいことを言っている。しかし、彼らもまた理想論の虜なのだ。

 科学技術振興機構(国立研究開発法人)のサイトに、「相次ぐ原爆実験になぜ動かぬ日本学術会議」という短い論文がある。八木國夫という学術会議OBが1998年に寄稿したもののようだが、フランス、インド、パキスタンなどの相次ぐ核実験に対して学術会議が何ら目立った反応も起こさなかったことに関し、同会議を鼓舞する内容になっている。

 学術会議には一部、運動家のような学者も在籍する。前述の論文では「核兵器を搭載 している疑いのある米艦の寄港に対していわゆる左翼系(と人にいわれた)会員を中心に熱心な反対運動があった」と書かれているが、彼らの自国や米国に対する厳しい態度は、相手が中共、北朝鮮、ロシア(ソ連)になれば極めて穏便になる。

 理想主義者は、安全保障上でいえば、国家の敵だ。彼らは自国の武装解除を求めながら、武装している連中に対しては「話し合え」という。中共の国連代表部は、「中国は常に核兵器の完全な禁止と徹底的な廃絶を訴えてきた」などと、嘘が120%詰まったPRを展開しているが、「偽善」という点でいえば、国内の理想論者もどっこいどっこいではないか。彼らの口から、「説得力のある核廃絶の方法論(対話を除く)」を聞いてみたいものだ。所詮無理だろうが。。。


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[ 2020/10/27 07:10 ] 外交 | TB(0) | CM(3)
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[ 2020/10/27 08:02 ] [ 編集 ]
チョウニチ新聞の論調なら、政府に要求する前に自社で赤色核保有国を説得したら良さそうなモノ。

共産党が常に強調する「唯一の被爆国だから核廃絶を唱えるべき」というのは、世界的には極めて珍しい考えの様ですね。
特にイスラム圏では「何故日本は米国に復讐しないのだ?」というのが大疑問のようで、やられたらやり返して当然なのが「世界」なのかもしれません。
報復は更なる報復を生むだけの悲劇の連鎖なので、仇討ち当然の江戸時代ではない日本は「しない」。

しないが現状を見渡して、核保有国に核廃棄を進める愚も犯さない。これ以上の核拡散には反対するし、米国が傘をさしてくれるなら有難い。

非保有国がいくら集まって声高に叫んだところで、自己満足以外には何の役にも立たないだろう、と思います。むしろ加盟費用が無駄なだけで。
第一、国際連盟の「文言」自体が日本にとっては大問題ですから、そちらの削除が何より先でしょう。
[ 2020/10/27 09:28 ] [ 編集 ]
○日本国は、核兵器禁止条約の発効前から、核兵器を保有してこなかったのだから、平和への思いは条約締結国のように強く持ってきたといえるだろう。むしろ禁止の先の安全保障体制を、先んじて実践してきたのだから、批准しないのはダメだ、恥ずかしいことだなどと、ひが事を言うのは、おかしい話だと思う。

○日本国の場合は、同盟国による核兵器の安全保障なしには、独立した国家主権は保てないという現実がある。ミサイル開発や無人機による爆撃など、軍事的な科学技術、新たな脅威は増えている。そのため、核兵器禁止条約に批准した国々であっても、日本国のように、同盟国の核の傘による安全保障体制などは、模索することになるかもしれない。

○いずれにしても、核兵器が残虐なるホロコースト兵器だという認識をせずに、核兵器を神格化するかのごとき動きよりは、健全な動きだと思うので、核兵器禁止条約の発効は、被爆国の日本人のひとりとして、まず歓迎したいと思う。ただ、、核兵器をなくすという目的は、技術的に可能となった時点で、まず不可能になっている話ではないだろうか。人智による科学技術は、人類が滅びないかぎりは、あり続けるのではないかと思う。

○現実として、核兵器保有国によるパワーバランスで保たれている世界平和について、国連の果たすべき公平公正かつ民主的な役割は、重要だと思う。いずれは、核兵器やウイルス兵器、気象兵器のような人類に脅威となる兵器などが、人類の総意に基づく共通ルールと管理下におかれなくては、人類の生存すら難しくなる懸念があると思う。
[ 2020/10/27 12:49 ] [ 編集 ]
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