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    モリカケをネタにする党首討論なんて必要ない

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     党首討論は、英国議会におけるクエスチョンタイムを参考にし、1999年に設置された政党の党首同士の討論である。先月末に書いたとおり、設置されるのは国家基本政策委員会であり、国家としての大局的な議論を期待するのが、有権者というものだ。

     ところが、そんな党首討論は、いつしか野党のアピールの場になってしまった。必ずテレビ中継が入る党首討論は、首相との1対1の論戦を通じ、野党党首が自らの力量を示す場でもある。だが、何でも反対の野党にとっては、政権与党へのネガティブな印象操作をテレビで中継させることが目的化しているようだ。党代表の力量が不足している野党の連中にとっては、それ以外に電波の使い方が思いつかないのだろう。

     一昨日行われた、今国会2回目の党首討論で先陣を切った立民の枝野は、まず当たり障りのない質問をいくつかした後、モリカケ問題について大演説をぶった。枝野には、討論する気などさらさらないのだ。安倍総理の批判が延々と公共の電波を通してお茶の間に届くことだけを目的化した大演説であり、「国家の基本問題」などは眼中にない。仕舞いには、過去の自身の発言である「今の党首討論はほとんど歴史的意味を終えた」という言葉を引いて、総理に「本当に歴史的な使命が終わってしまった」と切り返されて終了である。

    安倍総理
    余裕の表情www


     朝日新聞は当然のことながら、反安倍で社説を打つ。昨日の社説「党首討論 「歴史的使命」立て直せ」では、「党首討論の存在意義そのものが問われる危機的状況」としながらも、先ずは総理を批判する。

     まずは首相の対応である。

     共産党の志位和夫委員長は、加計学園が首相の名をたびたび使って、愛媛県や今治市から巨額の補助金を「かすめとった」ことにならないかと追及した。首相は「県・市が主体的に判断することで、私はあずかり知らない」と評価を避け続けた。

     森友問題では、無所属の会の岡田克也代表の質問に対し、過去の国会答弁の内容を長々と説明し、時間を空費した。

     一方の野党はどうか。立憲民主党の枝野幸男代表は「安倍政権の問題点を七つ列挙したい」と切り出し、約6分間、森友・加計問題や、米軍機の墜落事故をめぐる首相答弁への疑義を一気に並べ立てた。

     前回、枝野氏は持ち時間19分のうち12分を、首相の一方的な説明に費やされてしまった。その轍(てつ)を踏むまいということだったのだろうが、これでは首相の手法と同じではないか。(以上、抜粋)


     この社説では、空虚な討論の原因はすべて安倍総理が作っているという筋書きになっている。議論が空虚なのは、答弁の内容が原因ではなく、議論のテーマが憲法や外交、安全保障、教育など、国家の基本問題から著しく逸脱し、週刊誌なみのスキャンダルが議論の中心に据えられているからだ。モリカケなど、既に勝負がついた問題だ。やりたければ、特別委員会かなにかを作って、そこでやれば十分である。少なくとも、これらは国家の基本問題でも重要課題でもない。むしろ、これらの問題が国会質疑や討論の中心に据えられていることに対し、国民の側にストレスが溜まっている側面もある。

     もっとも多くの党首討論をこなしたのが小泉純一郎で、その数29回。安倍総理は12回で、数においては歴代2位である。党首討論といえば、呼称だけなら聞こえはいいが、議論の質としては予算委員会の自民党や維新の質問のほうがよっぽどマシである。さぞかし疲れるこの討論に、首相はよく耐えているものだ。

     朝日は社説の最後にこう書いている。

     「歴史的な使命」を終わらせるのではなく、与野党がともに、本来あるべき姿を実現するための方策に知恵を絞るのが筋だ。何より大事なのは、議論を通じて政治の質を高めようという意思である。


     朝日には、政治の質を語る前に、報道の質を心配しろとだけ言っておく。


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    10 Comments

    こはる

    本日休業

    昨夜のW杯日本チームのド姑息さに、只今全身厭世気分に満ちあふれ、せっかくの御文章が頭の上を通り過ぎてしまいます。
    ということで、私の修業は本日休業いたしまする。

    • 2018/06/29 (Fri) 07:53
    • REPLY

    ツキクサ

    日本国民の多くの関心は、党首討論よりもサッカーかもしれない。

    ロシア大会ベスト16とFIFAランク(2018年6月)

     7 フランス
     5 アルゼンチン
    14 ウルグアイ
     4 ポルトガル
     2 ブラジル
    15 メキシコ
     3 ベルギー
    61 日本
    24 スウェーデン
     6 スイス
    16 コロンビア
    12 イングランド
    10 スペイン
    70 ロシア
    20 クロアチア
    12 デンマーク

    http://www.goal.com/jp/fifa-%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97/bracket/70excpe1synn9kadnbppahdn7
    https://fifaranking.net/ranking/

    日本国と開催国のロシア、大健闘だ。このタイミングで、日ロ外交をすべきかもしれない。EUとロシアの関係も悪化しつつある中で、党首討論で枝野さんと話す時間は、正直惜しいと思う。安倍総理は、ワールドカップの現地で監督と選手を激励したり、プーチン大統領と電話でもよいので、会談の場を設けるべきではないだろうか。

    オルグイユ

    ぱよくの悪あがき

    「討論」とは程遠い状況でしたね、枝野氏。
    一方的な演説をかまして、時間切れ。ロスタイムの安倍首相が端折るしかないと。
    で、これをMAD放送するNHKとw

    まあ、歴史的な使命を終わらせたのは、元祖発言者の枝野氏でしょう。
    「言いっ放し」は「討論」ではありませんので。

    国籍不明の元党首が、ぱよく系学者をリツイートしていましたが、中身が「討論」と「質疑」をごっちゃにした「ぱよく理論」で安倍が悪いとw
    なんか、哀れみすら感じ・・・ませんなw
    あのぐらいのレベルにならないと、ぱよく、特定野党'sにはなれないようですね。

    末田

    憤熱ですか ・・ (´_ゝ`)クスッ

    永遠に青春の心をお持ちの御方が不甲斐ない青武士に「憤り熱」でございますか。
    会津婦女隊の心意気からご覧になれば嘆息されるのも然もありなん。されど、、、
    旦那様と一緒にお風呂に入る前に自らの憤熱でとろけるようでは、
    酸漿の冷徹学院の雪女昇格試験、不合格でございまするw~
    モリモリ・カケカケやっとる国賊奴らより、、ズゥ~~と可愛いじゃありませんか!

    こはる

    雪女考

    末田軍曹殿
    何とでも云ッチくれ。
    あ、憤激しているのは青侍達にではないのです。あの卑怯な采配を揮う監督に怒髪天のまま髪が納まらんのです。
    フェアプレイ枠を使えての出場権を獲得したのは侍達。それをアンフェア出場にしたのが監督なのですから。

    一応ルールではあるから違法ではない。それは解る。
    けれど、サムライと名乗るチームが前2戦で築いた誇りを、その監督が泥を塗りたくってどーするよ!!!!!!!!!!!! 怒!

    雪女考
    白河の関以北にお住まいになった事がない(たぶん、そうだと思う)方の、ゆる~い雪女観は誤解じゃ。
    自分の息が吹雪を起こす雪女はネ、家はグリーンランド取り寄せのエバー氷製でお風呂も雪氷製なのよ。普通の人間なら瞬間冷凍ね。
    雪の原で息つく度に吹雪地吹雪で雪女自身も息も出来ない(筈)だけど、どういう仕掛けか出来るのよね。
    「遠慮は要らないから暖まって逝きなよ」なんて”襟裳岬”じゃあ商売あがったり。姿が無くなっちゃいますもの。

    その点、厳寒熱暑は冷凍されたままでもイイから外に出たくないワタクシ、良い就職先を見つけました。
    座敷童の総元締め。どうお?
    A邸が飽きた童女に転職先を見つけてあげるの。これなら冷暖房完備のお部屋で左団扇!

    もうサッカーなんて、見たく無い!四日後は知らんが。

    • 2018/06/29 (Fri) 22:57
    • REPLY

    こはる

    幕を下ろせ

    立件枝野が「使命は終わった」と言い、安倍総理も「ホントにそだねー」ならば、終わった使命は閉じるのが時間と税金の無駄を省くことになって政治の本道ですから、終えちゃいましょう。

    志位、岡田のなすりつけ論法は聴くにも値しない、ゲンダイレベル。
    こんなのを国会で発言される日本国民がイイ迷惑です。
    日本の赤い野党には党首討論という高度wな論争自体、無理だったのでしょうね。これ以上醜態を曝すキノドクな舞台の幕は下させるのが、観客の礼儀ではなかろうか。引っ込めダイコン!

    朝日に報道の質を高めろ、というのは至極ご尤もなれど、それ、チョウニチ(朝日)新聞ですから、一般が問う「質」の善し悪し自体が理解出来ないと思います。
    管理人様はハードルのつもりでも、朝日にとっては棒高跳びのバー同然でしょう。

    彼らの書く「政治の質」を、野党を使ってせっせこ下落させてきた第一人者がチョウニチ新聞自身。彼らが思う「高い質」は国会が真っ赤な色に染まることかも知れません。
    日本にチアノーゼ現象を求められるのは断固断然拒否です。

    • 2018/06/30 (Sat) 08:11
    • REPLY

    こはる

    チアノーゼは赤紫を超えて青紫になるのだったかな?
    だったら、血の池地獄、かしら。

    • 2018/06/30 (Sat) 08:20
    • REPLY

    ぽんすけ

    一言

    チアノーゼは青紫色になることが多いようですが、病気、障害、死相などについて「血の池地獄」の表現は如何なものかなと。

    末田

    Re. 一言

    ものの言い方は多様でありますし使われる語句も論者のスタイルに順ずるのが
    自然であろうと思います。
    アナロジー(比喩・たとえ話)的に言う場合、絵本や昔話に定着している言葉が使われることに問題があるとは思われませんが。

    こはる

    二言

    末田軍曹殿のお説に「よね」と思いつつ、プラスして申しあげますと
    赤色革命には国中に血の池地獄が出来るのも厭わない「主義」が蔓延って成功しているのが過去の実例だと、私は思います。
    ですから、日本昔話や説話 だけではない、実際の恐れも含めて選んだ言葉です。

    • 2018/06/30 (Sat) 17:19
    • REPLY

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