朝日新聞化する小林よしのり
小林よしのりが朝日新聞化している。小林よしのりは漫画家で、私も「台湾論」、「天皇論」、「靖国論」などは読んだが、彼の漫画で靖国参拝をする若者が多少なりとも増えたことは評価すべきだと思う。ただ、最近の小林の言動は、そういった評価を帳消しにするほど劣化が激しい。
小林は、ひと言で片付ければ「反安倍」だ。とにかく、安倍総理のことを痛烈に批判し続けており、その勢いで、過去の著書で述べていた自身の政治的なスタンスを、自ら否定している。反安倍であるあまり、保守派が忌み嫌う民進党出身者の応援にまわり、「山尾志桜里を総理大臣に」などという、非現実的な野望も隠さない。今回の衆院選では、立憲民主党のサポートを公言している。
小林よしのり氏、立憲民主党の応援で「安倍政権は勝ちますよ!」(スポーツ報知)
小林氏は、立憲民主党の応援にもかかわらず「安倍政権は勝ちますよ!」とピシャリ。集まった観衆の中には「いったいどっちの応援をしているんだ?」と困惑した表情を見せる人もいたが「だからこそ、我々は何をすればいいか。安倍一強政治を食い止める政治家がいる、立憲民主党を勝たせないといけない。分かりましたね」と続け、割れんばかりの拍手を巻き起こした。
また、民進党が事実上の解党をし、希望の党に合流した際に排除を表明した代表の小池百合子東京都知事(65)や民進党の前原誠司代表(55)には、政権交代に向けた野党共闘が実現しなかった“戦犯”と見ている様子。「(元民進党の)枝野さんは言えないと思うから。選挙が終わったら、小池と前原は腹を切れ!」と過激な言葉で批判。約10分にわたり、まくしたてるようにして支援を訴えた。
「小池と前原は腹を切れ」とは、彼の山口二郎の「アベ、お前は人間じゃない。たたき斬ってやる」ということばを彷彿とさせるスピーチだ。立憲民主党を勝たせるということは、小林は党全体を支持しているということだ。同党が擁立する菅直人までも再び国政に送れということを意味する。その時点で論外だ。
もっとひどいのは、小林のブログだ。
開戦前夜の「空気」が作られている
自公の圧勝はもう揺るがない。
責任は小池百合子と騙された前原誠司にある。
小池・前原は切腹すべきである。
侍なら必ずそうしていた。
田原総一朗氏が森友加計問題は小さなことだと言っている。
三浦瑠麗と同じになった。
北朝鮮との戦争の危機が今後は煽られる。
年末から来年始めに戦争だと囁かれている。
このようにして大文字の政治的関心が、小文字の政治的関心を封殺していく。
戦前に辿った国民心理とまったく同じだ。
日本人は戦前の「空気」をまったく反省していない。
戦時中に「小国民」だった田原総一朗氏ですら反省していない。
「空気」を作る側に加担し始めた。
戦争に怯えるのは、韓国の在留アメリカ人が脱出し始めてからでいい。
安倍政権の独裁はさらに強まる。
開戦前夜の「空気」が安倍独裁を強めていく。
それでいて「自衛隊明記」の改憲などと、護憲論と変わりない「加憲論」が進行していく。
お花畑の「サヨク」は自称保守の側にも今や満開である。
小林は「空気」によって小さな問題が抹殺されていくと言っている。だが、対極の「北朝鮮問題」は、空気が醸成する問題ではなく、「目の前にある現実」だ。国政にかかわらず、政治には優先順位がある。民進党が嫌われたのは、優先順位が高い政治課題があるにもかかわらず、「打倒安倍政権」のみで突っ走り、その「打倒」が目的化したからだろう。反省がないのは、野党の側なのだ。
「開戦前夜」や「戦前の空気」とは、朝日新聞が良く使うプロパガンダ的な表現だ。小林もそのことばを使うことになったあたり、安倍憎しのあまり、朝日新聞化し、思考停止に陥ったと思われる。
「安倍政権は暴走している」「ヒトラーは民主主義から生まれた」などと指摘し、「権力の暴走に立憲主義でフタをしよう」と立憲民主党を応援した。(Buzzfeedより)
この、安倍政権の暴走という定義自体が、私にはさっぱりわからない。
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