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安倍改憲論の障害になるのは自民党内の不協和音か

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 安倍総理が、自民党総裁として語った憲法9条改正論については、今まで書いてきた通り、私は諸手を挙げての賛成はできない。ただ、今まで1mmも進まなかった改憲議論に一石を投じること、および、憲法9条という本丸に挑む姿勢を見せたことについては大いに評価すべきと思っている。9条の1項、2項に加え、3項にどのような知恵を盛り込むのか、そのアイディアを待ちたい。

 安倍自民党総裁としては、野党の反発は織り込み済みだろうが、自民党内の反発の方が要注意である。石破茂氏は、「今まで積み重ねた党内議論の中では、なかった考え方だ。自民党の議論って何だったの、ということがある」と述べ、早速この改憲案を牽制した。自民党内には少なからず護憲派が存在すると言われており、雑音が発せられるのは必至だろう。恰好のサンプルは、前憲法改正推進本部長の船田元だ。

 船田は改憲推進本部長の任にあったとき、審議中だった安全保障関連法案の参考人に、同法案を違憲とした参考人(長谷部恭男早大教授)を党として推薦し、大恥をかいた人物だ。自民党と内閣一体で進めたこの法案に、責任者が冷や水を浴びせたのだから、党執行部からは怒りを、国民からは失笑を買った。憲法審査会の筆頭理事や憲法改正推進本部長を更迭されたのは、当然の成り行きだった。

船田元


 その船田だが、産経新聞のインタビューで安倍総理の改憲に関する意思表明を批判した。

自民の船田元党憲法改正推進本部長代理 安倍晋三首相の表明を批判「慎重であるべきだ」 民進の反発を懸念 (産経)

 衆院憲法審査会の幹事を務める自民党の船田元・党憲法改正推進本部長代行は8日付のメールマガジンで、安倍晋三首相が憲法9条の改正による自衛隊の存在の明文化と2020(平成32)年の新憲法施行を目指す考えを表明したことについて、「もう少し慎重であっていただきたかったというのが本音」などと批判した。

 安倍首相は3日、戦争放棄をうたった9条の1項と、戦力不保持の2項を残した上で、条文の追加による自衛隊の存在の明記を主張した。これに対し、船田氏は「第一義的には憲法制定権力を有する、国民を代表する国会が発議すべきものというのが常識だ」として、行政府の長である首相が具体的な改正案に言及したことに懸念を表明した。(中略)

 船田氏は、安倍首相が平成32年施行の期限を区切ったことについて「なかなか進まない改憲論議に一石を投じ、現在の膠着(こうちゃく)した事態を打開したいという強い意思の表れ」と指摘した。一方で、首相の発言により「国会での議論の行く末や期間を、行政の長が規定することにつながりかねず、取り分け野党の反発を招くことは必至」と危惧を示した。

 さらに船田氏は「国会の3分の2の勢力だけでどんどん進められるものではなく、少なくとも野党第一党の理解を得ながら手続きを進めなければならない」と強調。「国会内での改憲論議と手続きは慎重にも慎重であるべき」と訴えた。(以下、省略)


 「みんなで仲良く改憲しましょう!」といったところだろう。確かに、与野党が合意し、国会の総意で改憲を俎上に載せれば、国民投票で可決される可能性は高まる。しかし、相手の民進党は、改憲の中身云々の前に、「安倍総理下での憲法改正に反対」と、訳の分からない御託を並べ、審議拒否を含め、政府与党の法案ほぼ全てに抵抗している状態だ。憲法審査会に協力する姿勢などさらさらなく、彼等は単純に時間を浪費し、案を頓挫させることしか考えないだろう。こういう相手の理解を得る秘策があるなら、逆に聞きたいくらいである。

 手続き論、進め方に対する慎重さは、政府与党や国会のドメスティックな問題であって、それだから「ダメ」と言われたところで、国民の側からすれば「んなこと知るか!」である。逆に、慎重さは時機を逸する原因になりかねず、占領憲法下で惰性の憲法議論を延々と続けたところで、「自民党に答えが出せるのか!」とツッコミたくもなる。

 和を以て貴しとなすも大事だろうが、「民進党の理解を得て」などと言うエクスキューズで、憲法議論を先延ばしにしないでもらいたい。そういう悪しき協調姿勢は、つまるところ、「中国の理解を得て」、「韓国の理解も得て」という、堂々巡りに繋がるだけだ。


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[ 2017/05/09 07:08 ] 政治 | TB(1) | CM(7)
党内仕掛け人?
あれだけの失態を犯しての更迭でも推進本部長代行ですか、呆。
自民党は一体何を考えて居るのやら。
その処置と船田某の言を観るに、自民党の立党党是は飾りかい!と云いたくなりますね。

改憲の党が推薦した護憲論者の件も、こうしてみると船田某は分ってした事か?とも思いたくなります。

安倍総理は総裁として、今の国際環境、特に極東アジアの強いきな臭さにさえ「9条1、2項堅守で自衛隊認知」と慎重過ぎるほどの慎重さでしか云えない日本の実態ですのに、これ以上慎重を求めるならば、「総裁は何も言うな」に等しいでしょう。

「和を以て貴しと為し、さかふことなきを宗と為せ」ではありますが、これを忠実に守って太子の薨去後一族悉く滅んだ事実も私達は考えるべき時はあると思います。
さかう=諍い であって論争ではない。当然の事ながら論争は必要。
国会では各党共、何時まで待っても憲法論議にはならない。妨害する勢力に沈黙して居ては日本は非常時に坐して滅ぶだけです。
船田某はそれを良しとするなら代行も降りるべきでしょう。

石破にしろこの船田にしろ、とても政権与党の議員の言とは思えない所業です。といっても、総理になりたくて仕方のない石破ならでは、ですが。
政界渡り鳥の出戻りで、よくもまあここまで強欲になれるモノだと思いますが、コレが国家の代表になられては日本国民の被害は確実になる人物。
少なくとも北朝鮮が消滅しない内は石破の出番があっては国の恥。北の色トラップに自分から飛び込んだ石破には、日本の大切な憲法など口出し無用に願いたい。
[ 2017/05/09 08:34 ] [ 編集 ]
改憲したくない勢力
似非保守のぱよちん船田の発言でも分かるように
改憲を党是とした自民党の中にも改憲したくない勢力がいるのは明らか。
コイツが議論先延ばしに熱心なのは、仕事しているふりができるからだろう。
そんなクズを更迭できない安倍さんも改憲への努力をしているふりをしているだけ。
本気で憲法を変えたいなら
まず現行の占領憲法を閣議決定で破棄し、占領憲法を新憲法が定まるまでの
暫定憲法とした上で、その信を問う総選挙を行うべきだ。
それで過半数の議席を確保したら堂々と自主憲法を制定する。
確保できなかったら、党是の実現が不可能な自民党を解散するぐらいの気構えで臨むべきだろう。
[ 2017/05/09 09:22 ] [ 編集 ]
訂正
×そんなクズを更迭できない安倍さんも

○そんなクズのクビをすっぱりと切れない安倍さんも
[ 2017/05/09 09:24 ] [ 編集 ]
評論は楽ですが
諍いは字の如く論で争う、ですね。「争い」に訂正致します。

yasu様 
現行憲法の成り立ちそのものが国際法違反ですから、理想は仰る通りだと考えますが、実際この憲法で日本は70年を生きて来た事実がある以上、お説通りの実現性には無理がある様に思います。
止め!無効!となれば今までの戦後の日本史は白昼夢に帰します。そうしてしまいたい過去は多いですが、夢で70年を生きた日本とは世界に向かって何とも無責任ですし、戦後の一般日本国民の努力も水の泡。

似非憲法も憲法の内で、それを何とか替えようとしても今の日本、yasu様のお説通りにしたら、国会は混乱の極みになりサヨクが望んでも出来ないでいた「クーデター」もやり方次第で可能になるでしょう。
そして安倍総理に希望を託せないらしいyasu様は、その後釜にどんな政治家と人事を具体的にお考えなのでしょうか?
その方が混乱を短時間で沈静化出来る力を現在お持ちでしょうか?

理想は私も、無効宣言して現行憲法の前の状態に戻し、その後にすぐ、完全日本人の手に依る新憲法制定するべき、したい!と思いますが、現実を視ると残念ながら今の日本はそんな事が出来る国ではないのでは、と考えます。

自民党が立党党是としておきながら何十代もの総理総裁が他の政治案件で流されて来たものを、安倍総理お一人の果断で為せ、とは厳しすぎる様な気もします。
機は熟しつつある今を大切にして完熟させる努力が要るのではないか、と私は思います。妥協ですw

内外事情を視て、一つ間違えば高支持率でも安心しては居られない現況を踏まえたら、私は安倍総理の歯痒い程の慎重さも(本当に歯がゆい!)日本が立派な日本として生き残りを掛ける健闘だと、我慢して思いたいです。

大集団の政党では総裁個人の采配で”右倣え”出来るものではないと思いますし、安倍総理はご自分の拠点の清和会の中でも本当に志を共に出来る議員は少ない様に感じます。
安定した安倍支持率で清和会に入る議員はいても、本音は改憲を言い出して議席を失うなど真っ平という議員も居るでしょう。
何時足を引っ張られても不思議はない世界です。
魑魅魍魎の永田町で、人事権を最終的には総裁が持つとしても、大人数の政党で徹頭徹尾一人の総裁の為すがまま、とは出来ない相談ではないかしら。
[ 2017/05/09 16:39 ] [ 編集 ]
どうする安倍
確かに党内、内閣の人事は首相が全面的に恣意的に決められるものでもなく、これほど支持率を持っている今の安倍首相にしても他の派閥なりへの所謂忖度などはあるのでしょう。

しかし、それも程度問題であり船田元は少し前にもあの『改憲』にも直結している『憲法審査会人選事件』の張本人です。
改めてWikiなどを読むとこれは確信犯ではないかとさえ思えます。
この様な党内サヨクが大きな『憲法議論』などで足を引っ張るわけですが、この事件では長谷部恭男早大教授を推薦した船田元を重要なポジションに据えた事が大きなミスであったと言えるでしょう。

正に危機管理の初歩的失敗です。

http://www.sankei.com/politics/news/150619/plt1506190007-n1.html

http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/025018920150604003.htm

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%B9%E7%94%B0%E5%85%83

そしてそんな船田がまたまた変わらぬ党内サヨクを現しているという事でしょう。

http://www.sankei.com/politics/news/170508/plt1705080023-n1.html

そこで『憲法改正議論』でのキモはオブラートを剥がせばやはり『憲法9条』に行きつきます。
それを具体的に見れば『一項・二項・三項』となるでしょう。
そこで一般日本国民の意識を世論調査を参考としてみれば『改憲・護憲』では拮抗、『憲法九条改正・非改正』では圧倒的に非改正つまり現状通りという意見がどの調査機関からも出て来るというのが現状ではないでしょうか。
これは憲法改正の発議、国会議員の2/3のハードルなどというものより遥かに厚い壁であると考えます。

「2017年3~4月郵送全国世論調査『憲法』」

http://www.yomiuri.co.jp/feature/opinion/koumoku/20170501-OYT8T50009.html

その壁を作って来た、又作っているのが『さよく・在日連合』である偏向メディア、反日野党、その他多数の集団・組織であるわけでそれらへの対策の難しさは非常にありますが、過去おざなりにされて来たツケが今出ていると考えます。

そんな折、韓国では次期大統領選挙が行われ、予想通り『親北・サヨク政党』、『共に民主党』の文在寅(ムン・ジェイン)が次期大統領に決定しました。

どの候補が大統領に成っていても韓国の反日言動は同様でしょうが、実効性という意味ではこれで一番日本国民に「韓国とはこの様な国である」と理解させる適任者であると考えれば、ある意味良い結果だったのかもしれません。

うやむやに日韓関係がズルズルと「日本がたかられる歴史」を繰り返すより、日本が韓国と距離感を取る分岐点であるかもしれません。

ですが、そこで相変わらず日本政府が「北朝鮮を睨んで重要な国」とまではまあいいとしても、「価値観を共有する重要な隣国」などと実利を韓国に与え続ける愚を続ける事はもうやめて貰いたいものです。
「どうする安倍」です。

http://www.sankei.com/world/news/170510/wor1705100009-n1.html
[ 2017/05/10 06:39 ] [ 編集 ]
「どうする安倍」 文在寅韓国大統領
前文と後半の韓国大統領との接続部に入れる重要な文言を漏らしました。

「そんな韓国も日本護憲派」です。
を追加します。
[ 2017/05/10 06:43 ] [ 編集 ]
現行憲法の無効を確認するべきという考え方の根底にあるのは「9条が規定の手続きに則って変えられるとすれば、1条を変えることも可能になってしまう。皇室を廃止する条文を作ってゴリ押しで変えること(恣意的な報道によって)も可能になってしまうからダメだ」という理屈も成り立ってしまうからだと思っていました。

だとすれば「英語で書かれた現行憲法の和訳文には誤訳があるうえに、単語の意味を正確に把握せずに翻訳されている箇所もあるので、まずはそこから変えよう」という発想で改正するのなら無効論者からみても問題ないのでは?と考えています。こういう考え方はマイナーなのでしょうか。
[ 2017/05/11 19:32 ] [ 編集 ]
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ブログ「私的憂国の書」は、5月3日安倍首相改憲方針表明に対し、「自民の船田元党憲法改正推進本部長代理の「慎重であるべきだ」との見解から、自民党内の不協和音が安倍首相の改憲方針の障害になるとしている。―― 参考情報 ――――――――――安倍改憲論の障害になるのは自民党内の不協和音か http://yukokulog.blog129.fc2.com/blog-entry-2702.html――...
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