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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2021年01月12日

トランプ政権が残す爪痕 ~ 「ひとつの中国」の終わりを告げる国務長官声明

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 武漢ウイルスの起源解明に向けたWHOの調査団が、14日に中共入りするという。WHOは1月上旬の現地入りを目指していたが、中共が入国許可を出さず、テドロス事務局長が「失望」を表明していた。ここへ来て中共側が受け入れを表明したということは、各種隠蔽工作がおおむね完了したということだろう。調査は「中共側の科学者と合同」だそうで、中共による科学者への指示も完了済みだろう。これでWHOの調査が武漢起源説を否定(または曖昧に)するようなものになれば、中共が書いたシナリオがWHOにも配られ、WHOがその振り付け通りに演じたということになる。

 米トランプ政権も、19日で終わりを迎えることになる。トランプ氏は20日の大統領就任式には出席しない。TwitterでBANされ、FBなども無期限にのアカウント停止ともなれば、トランプ氏の主張を黙殺するメディアにとっても好都合だ。バイデンはトランプ氏の欠席について、「来ないことは良いこと。彼は国家の恥だ」とヘイトまがいのコメントを残した。残り一週間ばかりで爪痕を残すとしても、時間的かつ広報的な限界は否めない。下院議長のナンシー・ペロシは、ペンス副大統領にトランプ大統領の解任を求め、ペンス氏が応じない場合はトランプ氏の弾劾訴追手続きを開始すると公表している。連邦議会議事堂占拠を機に、いっそトランプ氏を徹底的に叩き潰しておこうとする姿勢は、朝日や特定野党の安倍前総理に対するそれと非常に似ている。

 しかし、政権の大きな爪痕は、トランプ大統領ではなく、ポンペオ国務長官から発表された。中共の国是である「ひとつの中国」を、少なくとも米国は認めないという意思表示である。

米、台湾との接触制限撤廃 「歓迎と感謝」と台湾外交部 (産経)

 【ワシントン=黒瀬悦成、台北=矢板明夫】ポンペオ米国務長官は9日の声明で、米国の外交官や軍人、政府関係者が台湾の当局者らと接触するのを制限してきた国務省の内規を全面的に撤廃すると発表した。各連邦省庁などに対しても、これまで台湾当局者との接触の制限を求めてきた、国務省通達による関連指針を無効化するよう指示した。

 ポンペオ氏は「米政府はこれまで、北京の共産党体制との融和を図るため、こうした措置を一方的にとってきたが、もう終わりにする」と言明した。(以下略)

ポンペオ国務長官


 トランプ政権は、ケリー・クラフト米国連大使を台湾に派遣するとも発表している。台湾が1971年に国連を脱退して以降、50年間で初めてのことだ。ポンペオ国務長官は「米台関係は、米国の官僚制が自ら課した規制に縛られる必要はないし、縛られるべきでない」とも記している。米国が取ってきた対台湾政策は、あくまで米国の方針であり、中共に指図されるようなものではないということだ。だから「自ら課した規制」と表現している。これに中共が反発すれば、「内政干渉だ」という中共のお株を奪ってブーメランをかませることができる。

 中共は「強烈に非難する」と反発しているが、そんな反応は織り込み済みだ。注目すべきは、バイデン新政権がこの外交政策を継承するかである。政権が変わっても外交は継続が基本だが、トランプ大統領の全否定をベースに誕生するバイデン政権であるが故に、その動向が注目される。中共寄りとの評価のバイデン政権がこの外交姿勢を踏襲すれば、中共の「ひとつの中国」という既定路線は、少なくとも米国によって否定されることになる。

 ポンペオ国務長官、GJである。惜しむらくは、この外交転換が出てすぐ、現政権が終わることだ。トランプ大統領には引き続き対中外交で既成概念を打破して欲しいと思った人は、私だけではないはずだ。


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