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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2020年11月26日

日本を挑発した王毅の発言と、官邸・外相の発信力

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 日本の言論NPOと中国国際出版集団が実施した世論調査によると、支那に「良くない」という印象を持っている日本人は、昨年から5ポイント増の89.7%と9割近くになっているという。逆に、「良い」印象を持っている人は5ポイント減の僅か10%だ。逆に、アチラで日本の印象を「良い」とする人は45.2%だそうで、その理由で最も多いのが「礼儀があり、マナーを重んじ、民度が高い」で、56.8%と他を凌駕している。一方で、日本のに悪い印象を持つ支那人は52.9%で、その理由は「侵略した歴史をきちんと謝罪し反省していない」が最も多く、これに「魚釣島国有化」が続く構図だ。

 支那の世論は中共の国策(党策)で動くものだから、調査結果が極めて重要な意味を持つということはない。一般の世論調査と同じで、参考資料的なものだ。「侵略した歴史の謝罪と反省」は嘘を含んだ愛国教育という国策の産物であるだろうし、「魚釣島(尖閣諸島)国有化」も中共によるプロパガンダの刷り込みが生んだものだと思われる。

 しかし、その「魚釣島国有化」という支那側の反発は、日本人の国民感情の中心にも存在する。支那に悪い印象を持つ日本人が挙げる理由で、最も多かったのが「尖閣諸島周辺の侵犯」(57.4%)で、「中共が南シナ海などでとっている行動」(47.3%)、「共産党の一党支配という政治体制に違和感」(47%)よりも多い。日本との外交を担当する中共当局者は、こういう数字を把握しているはずだ。だが、王毅(外相)はそれを知ってか知らずか、日本国民を挑発した。茂木外相との共同記者会見で、王毅の口から出た言葉だ。

「ここで1つの事実を紹介したい。この間、一部の真相が分かっていない日本の漁船が絶えなく釣魚島(=尖閣諸島の中国名)の周辺水域に入っている事態が発生している。中国側としてはやむを得ず非常的な反応をしなければならない。われわれの立場は明確で、引き続き自国の主権を守っていく。敏感な水域における事態を複雑化させる行動を避けるべきだ」

王毅


 王毅はわざわざ、日本人が中共に対して反感を持つ最も大きな部分をあえて俎上に載せ、挑発的な態度を取ったのだ。

 これは明らかに失敗だろう。米中対立の中で、中共は日本との関係改善を望んでいる。金で"躾けた"国々を味方につけてはいるものの、民主主義国家の援護は手薄だ。米国と同盟関係にある日本が中共陣営に加わることはあり得ないが、少なくとも米国と同じ温度で中共に対峙する関係は避けたいはずだ。だが、王毅はあえて日本をの最もセンシティブな部分を問題化するよう持ち出し、反発を煽った。中共の外交はもっとしたたかなものだと思っていたが、極めて直接的かつ短絡的で、計算が働いていないようにも思える。

 茂木外相は大きの話を、苦笑いを浮かべて聞いていたように見える。恐らく、王毅の話は打ち合わせではなかったのだろう。だが、こういう場合は瞬発力を利かせ、中共の一方的な主張に反論してもらいたい。国際社会は武力と声がデカいほうが有利だ。王毅は恐らく、自国の主張が日本のみならず、他国へ配信されることも考慮に入れている。

 日本は、王毅を招き入れる前に、日米豪印4カ国(クアッド)の外相会合を初めて東京で開き、豪州のモリソン首相の訪日も受け入れた。中共が優先されない国であるという意思表示だ。だが、そういう処遇は間接的なメッセージとはなるものの、メディアに取り上げられる派手さに欠ける。首相官邸と外相・外務省には、国際社会に向けた発信力が求められる。


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[ 2020/11/26 07:10 ] 外交 | TB(0) | CM(8)
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