FC2ブログ

私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2020年10月27日
月別アーカイブ  [ 2020年10月 ] 

核兵器禁止条約批准を訴える空想的平和論

← 応援クリック、ありがとうございます。

 核兵器を全面禁止する「核兵器禁止条約」に批准した国や地域が発効に必要な50に達したことで、90日後の来年1月22日、条約が発効する見込みとなった。批准したのは50カ国。当然ながら米、英、仏、ソ、中といった核保有後任国やインド、パキスタン、イスラエルなどの核保有が既成事実化している国も参加していない。NATO参加国もいない。イランや北朝鮮など、参加するはずもない。

 だが、日本の理想主義者たちは、日本がこの条約に批准していないことを声高に批判する。立民党は「核兵器廃絶の動きが新たな段階に入ったことを理解し、 日本が一日も早く批准できるよう積極的に取り組んでいくべき」と談話を発表した。共産党も「日本政府が、禁止条約に背を向け続けていることは、唯一の戦争被爆国としてきわめて恥ずべきこと」と批判し、「すみやかに条約を署名し批准すべき」とアジった。朝日新聞は社説で「まずは保有国に働きかけ、核禁条約を敵視せず、対話せよと説得すべき」だと主張している。

 理想は理想、現実は現実だ。「戦後の日本が平和を維持できたのは憲法9条があったから」などという平和ボケには何を言っても無駄だが、現実として、その平和を維持してきたのは、自衛隊の存在を除けば、「日米同盟」と「米軍による核の傘」だ。平和は理想論では維持できない。核兵器禁止条約への批准は、ひと昔前に流行った非武装中立論と根は同じ。敵に脅威を与えなければ、敵は攻めてこないという観念論だ。こういう「空想的平和論」の信望者は、中共や北朝鮮の、日本に向けた核搭載可能なミサイルの配備、またはその可能性を、意図的に無視する。さしずめ、敵対勢力のために日本の隙を作ろうとしている工作だ。

核兵器禁止条約、発効へ


 いま話題の日本学術会議でも、「核戦争の危機と核兵器廃絶に関する声明」というものが、昭和57年(1982)に発出されている。声明の中で同会議は、「われわれは、核によって国の安全をはかるという考え方からの速やかな脱却と新しい国際秩序の形成の必要性を強く認識し、諸分野の科学者が協力して長期的視野からその方途の探究に寄与することが不可欠であると考える」と、一見もっともらしいことを言っている。しかし、彼らもまた理想論の虜なのだ。

 科学技術振興機構(国立研究開発法人)のサイトに、「相次ぐ原爆実験になぜ動かぬ日本学術会議」という短い論文がある。八木國夫という学術会議OBが1998年に寄稿したもののようだが、フランス、インド、パキスタンなどの相次ぐ核実験に対して学術会議が何ら目立った反応も起こさなかったことに関し、同会議を鼓舞する内容になっている。

 学術会議には一部、運動家のような学者も在籍する。前述の論文では「核兵器を搭載 している疑いのある米艦の寄港に対していわゆる左翼系(と人にいわれた)会員を中心に熱心な反対運動があった」と書かれているが、彼らの自国や米国に対する厳しい態度は、相手が中共、北朝鮮、ロシア(ソ連)になれば極めて穏便になる。

 理想主義者は、安全保障上でいえば、国家の敵だ。彼らは自国の武装解除を求めながら、武装している連中に対しては「話し合え」という。中共の国連代表部は、「中国は常に核兵器の完全な禁止と徹底的な廃絶を訴えてきた」などと、嘘が120%詰まったPRを展開しているが、「偽善」という点でいえば、国内の理想論者もどっこいどっこいではないか。彼らの口から、「説得力のある核廃絶の方法論(対話を除く)」を聞いてみたいものだ。所詮無理だろうが。。。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
当ブログはブログランキングに参加しています。ご面倒ですが、是非ともバナークリックをお願いいたします。
にほんブログ村 政治ブログへ
バナーが表示されない場合はこちらから。
人気ブログランキング | にほんブログ村 政治ブログ | FC2 ブログランキング

[ 2020/10/27 07:10 ] 外交 | TB(0) | CM(3)
カレンダー
09 | 2020/10 | 11
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
Banners
人気ブログランキングへ

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ



憲法改正を実現する1,000万人ネットワーク 美しい日本の憲法をつくる国民の会
twitter
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ