
← 応援クリック、ありがとうございます。
今年のG7のホスト国は米国だが、トランプ大統領は先日までリモート会議ではなくワシントンで開催する方向で調整してきた。だが昨日、トランプ氏はこのサミットを9月まで延期し、中共問題を議論するため、オーストラリア、インド、ロシア、南鮮の首脳も招待する考えを示した。トランプ氏は、「G7の国々は時代遅れのグループで、世界の情勢を適切に対処する国々だとは思わない」とまで言っている。
豪州、インドはまだしも、ロシアと南鮮というのは「どういう風の吹き回しだろう」との印象を受けた。言うことを聞かないロシアと、どう考えても先進国という呼称が相応しくない南鮮。呼んだところで、話がまとまらない方向にしか作用しないように思われる。しかし、これはトランプ流の「中共包囲網」なのだ。ロシアにとっては「Gの枠組み」に復帰するチャンスだ。ロシアがG8の一角としての地位を失ったのは、2014年のクリミアの自国への編入のときだ。無駄に見栄をはりたい南鮮にとって、「G」の称号は天から降ってきたプレゼントになる。

日本を含め、G7のメンバーにとってみれば、ステークホルダーが増えるだけで、あまりメリットがないように見える。だが、トランプのやっていることは、戦後秩序の破壊のひとつとして見れば、あながち悪い手でもないように思われる。そのひとつが、米国のWHOからの脱退表明だ。
トランプ氏は29日の記者会見で「WHOとの関係を終わらせる」と述べたうえで、WHOに対して拠出している資金を別の目的に充てる考えを明らかにした。早くもWHOに代わる新組織を立ち上げるといううわさ話があるが、現時点では何も明らかにされていない。それでも台湾はこの判断に少なからず湧いており、陳時中・衛生福利部長(大臣)は30日の記者会見で、「米国が脱退し、新たに信頼できる(国際組織の)枠組みができるなら台湾も参加したい」と語っている。キンペーら中共指導者の連中の苦虫を噛み潰したような顔が思い浮かぶ。それでも恐らく、テドロスの首は飛ばない。中共がバックアップしているからだ。
トランプ再選が絶対条件になるが、この動きはWHOのみならず、国連改革にまで波及する可能性もある。国連はいわゆる戦勝国とされる米、英、仏、露、それに中共が常任理事国という絶対的地位を占め、拒否権という特権を持ち、意思決定をコントロールしている。日本やドイツをターゲットにした敵国条項は、いまだ存在する。トランプ大統領が「G7は時代遅れ」というなら、国連もその例外ではない。
拙ブログでは、
4月23日のエントリーで、「日本としては、WHO改革の動きが国連にまで波及させられればベストである」と書いた。安倍総理が「戦後レジームからの脱却」をまだ忘れていないのであれば、このトランプ氏の動きを利用してみたらどうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
当ブログはブログランキングに参加しています。ご面倒ですが、是非ともバナークリックをお願いいたします。



バナーが表示されない場合はこちらから。
人気ブログランキング | にほんブログ村 政治ブログ | FC2 ブログランキング