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ある時点まではその人が関与していた作品等を好意的に捉えていたとしても、その人の一言で幻滅を覚え、その後一切興味を持てなくなることがある。例えば、私はアニメを観ることは少ないけれど、宮崎駿作品は好意的に見ていた。だが、氏が沖縄のサヨク運動に加担するような発言を含めた思想を披歴したことで、彼の作品には、一切興味が持てなくなった。坂本龍一の音楽も、彼の思想や運動を知ってからは興味が持てない。自分の狭量さも原因なのだろうが、やはり著名人の発言には一般人のそれとは次元が異なる重さがあるのだろうと思う。
私は佐藤浩市という俳優には、好意的な印象を持っていた。だが今後、彼に対する見方については、大きく方向転換することになるだろう。今月24日に全国公開される「空母いぶき」という映画作品で、佐藤浩市は首相を演じている。ストーリーは、中共の工作員に尖閣上陸を許し、日本がことなかれ外交で事態の収拾を図ったことで中共が味を占め、中共が日本侵攻を開始するというもの。先島諸島が奪われ、話し合いの意思が見られない中共に対し、内閣総理大臣が日本史上初の防衛出動を命ずるという筋書きだ。
佐藤浩市はビックコミックのインタビューで、首相役についてこう語っている。
ー総理大臣役は初めてですね。
最初は絶対やりたくないと思いました(笑)。
いわゆる体制側の立場を演じることに対する抵抗感が、まだ僕らの世代の役者には残ってるんですね。
でも監督やプロデューサーと「僕がやるんだったらこの垂水総理大臣をどういうふうにアレンジできるか」という話し合いをしながら引き受けました。
そしてこの映画での少し優柔不断な、どこかクジ運の悪さみたいなものを感じながらも最終的にはこの国の形を考える総理、自分にとっても国にとっても民にとっても、何が正解なのかを彼の中で導き出せるような総理にしたいと思ったんです。
佐藤は1960年生まれというから、私は同世代である。私はもちろん演技者ではないが、私たちの世代に「体制側の立場を演じることに対する抵抗感」なるものがあるとは思えない。彼を育てた芸能界、映画界にはそういう風潮があるのかもしれないが、一般論としては、我々の世代を代表して語ってもらうのは迷惑だということだ。

インタビューは続く。
ー総理は漢方ドリンクの入った水筒を持ち歩いていますね。
彼はストレスに弱くて、すぐにお腹を下してしまうっていう設定にしてもらったんです。
だからトイレのシーンでは個室から出てきます。
「佐藤浩市、炎上」の最大の原因はこの部分の発言にある。彼は前段の発言で、首相のキャラクターをアレンジしたと公言している。私は原作を読んでいないが、これは彼が演じたい首相のキャラクターを、映画用に設定したということだろう。そして、こともあろうに、「ストレスに弱く、すぐにお腹を下す」首相像を持ち込んだ。様々な持病や病的な症状の中で、「お腹」を持ってきたところに、佐藤の悪意がある。もし彼が、これは安倍総理を揶揄しているわけではない言い訳するとすれば、あまりには白々しいと言わざるを得ない。
ーこの映画からどのようなものを受け取ってもらいたいですか。
僕はいつも言うんだけど、日本は常に「戦後」でなければいけないんです。
戦争を起こしたという間違いは取り返しがつかない、だけど戦後であることは絶対に守っていかなきゃいけない。
それに近いニュアンスのことを劇中でも言わせてもらっていますが、そういうことだと僕は思うんです。
専守防衛とは一体どういうものなのか、日本という島国が、これから先も明確な意思を提示しながらどうやって生きていかなきゃいけないのかを、
ひとりひとりに考えていただきたいなと思います。
これほどまでに戦後民主主義への妄信ぶりを見せつけられると、呆れる以外のリアクションが取れない。日本を「戦後」という状態で、「戦後という価値観」を持ったまま保存したいようだが、日本が戦後でも国際社会は常に動いている。「戦後でありることを守っていく」ということは、そういった日本の安全保障にかかわる外敵要因のことを考えないことと等しい。そういう古くてカビの生えた、安っぽいイデオロギーを振り回すことで、佐藤は自分の出演作に対し、自ら営業妨害をかけているようなものだ。
思想や信条を持つのは自由である。ただ、自分の配役を利用して、特定の政治家を揶揄するのは如何なものかと思う。佐藤自身は安倍総理を揶揄したものではないというかもしれないが、それを信じる人は少数派だろう。この映画を観に行こうと思っていたが、どうもシラけてその気が失せている。
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