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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2019年03月08日
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マスコミは「国民の知る権利」の乱用を止めよ

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 「国民の知る権利に応える為の報道」というのは、マスコミの合言葉である。実際、一次情報に当たることのできない庶民にとって、情報を収集し、記事を書くことでその情報を知らせてくれるマスコミは、基本的には重宝する“代理人的”な存在だ。だが、知る権利を満たすという大義名分のために、全ての取材手法や手段が許容されるわけではない。誰が考えても、当たり前の話である。

 政府がドローン規正法改正案を閣議決定した。この改正案では、自衛隊や在日米軍施設上空がドローンの飛行禁止区域に追加指定されることになるのだが、そのことで取材活動に制約を受けるというのである。

基地上ドローン禁止 政府、改正法案を閣議決定(琉球新報)

 【東京】政府は5日、小型無人機ドローンの飛行禁止区域に自衛隊や在日米軍施設上空を追加したドローン規制法の改正案を閣議決定した。ドローンを使ったテロへの対応を想定しているが、報道機関の取材活動が大きく制約されるとして日本新聞協会や民放連が反対や懸念を示している。県内でも米軍基地などの取材で制約を受ける可能性がある。

 山本順三国家公安委員長は会見で「報道機関の取材活動を制限するという意図は全くない」と強調し「各省庁で適切に運用される」として理解を求めた。

 一方、日本新聞協会は「国内法が適用されない米軍への取材活動は大きく制約され、当局の発表に関する真偽の検証もできなくなる恐れが強い」と指摘している。内閣官房は、取材目的のドローン飛行は同意する原則と説明するが、新聞協会は「その前提は制度上明文化されておらず、公的機関が合理的な理由なく飛行同意を拒否する恐れがある」と強い懸念を示している。

意見書を提出するため、建物に入る日本新聞協会
意見書を提出するため、内閣府を訪れた日本新聞協会


 法案は首相官邸、原子力事業所上空などの飛行を禁じている現行法に、ラグビー・ワールドカップ日本大会や東京オリンピック、パラリンピック会場のほか、自衛隊や米軍などの防衛関係施設を加える。

 飛行禁止の対象となる防衛施設と、その周囲300メートルが規制範囲となり、飛行には原則として司令などの施設管理者の同意が必要となる。違反した場合には1年以下の懲役、または50万円以下の罰金を規定。警察官や海上保安官に加え自衛隊施設を警護する自衛官による排除措置も規定した。


 この記事を読んで驚いたのは、自衛隊や在日米軍施設の上空にドローンを飛行させることが、今まで規制されていなかったことだ。軍事施設というのは機密の塊のようなものであると想像でき、その敷地は当然ながら、関係者以外の立ち入りを禁じている。地面で立ち入りを禁じているにもかかわらず、上空は無法地帯だったということだ。今回の改正案は、穴だらけのドローン規正法の穴をひとつ埋めたに過ぎない。内閣官房は「取材目的のドローン飛行は同意する原則」と説明しているらしいが、それすら必要ないのではないか。国民はマスコミに「機密を盗むこと」を期待しているわけではない。

 新聞協会は、この改正案に関し、日本新聞協会編集委員会代表幹事の名前で、意見文を公表している。意見文では、「ドローン規制は、「テロ対策の一環」であり、「身元が明確でテロ行為を行わない報道機関のドローンを一般のドローンと区別せよ」と主張している。そして、改正案が「報道機関による自衛隊および米軍等への取材活動を大きく制限し、国民の知る権利を著しく侵害するもの」だというのだ。お馴染みの「知る権利の乱用」である。

 一昨年の2月、経産省がセキュリティーなどの問題から執務室を施錠すると発表し、新聞協会やマスコミ各社が猛烈に反発した事案があった。一般人がセキュリティーチェックを通らなければ入れない場所に、記者だけがフリーパスで入ることができ、時に書類の盗撮や窃盗なども行われていたというから、経産省の措置は当然である。しかしこの時も、新聞協会は抗議とともに、経産省に申し入れをしている。その申し入れの内容は、報道機関には「国民が知るべき情報が不適切に秘匿されていないかチェックする役割がある」のであるから、「経産省の対応は取材の自由および国民の知る権利を脅かす」というものだった。

 国民はマスコミに対し、手段を択ばずに知る権利を満たせと要求してはいない。マスコミは特権階級ではないし、「知る権利」は黄門様の印籠でもない。経産省の場合は、許可もなく公的文書に近づくことができていたのが問題であり、文書の盗撮や窃盗ができなくなったことを「知る権利」にすり替える時点で、新聞協会の主張に正当性はないはずだ。

 そもそも、マスコミが言う「国民の知る権利」とは、国民が知るべき情報をマスコミが差配する権利と同義であって、それは国民のためではなく、マスコミ自身のためにあるものなのだ。こういう思い上がりが国民のマスコミ離れを助長していることを、報道を生業としている人々自身が認識すべきではないのか。


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