私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2017年08月06日

原爆の日 ~ 核の傘からの脱却を唱える朝日の宗教的平和論

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 今日8月6日は、広島に原爆が投下された日である。人類が史上初めて核兵器を体験した日であり、その破壊力と同時に、核兵器の使用が招く悲惨な結果を目の当たりにした日だ。1945年8月6日から72年が経過したが、核兵器はいまも廃絶には程遠く、先行きは全く見えない。むしろ、北朝鮮の行動によって、いまや最も議論されるべきイシューとなっている。

原爆ドーム
今年3月に訪れた原爆ドーム


 大手紙は今日、原爆の日によせた社説を展開した。その社説を比較すると、理想主義と現実主義のあいだの埋めがたい溝が見えて来る。まず、朝日新聞はこう書いた。

原爆投下72年 原点見据え核兵器禁止を (朝日)

 日本は、米国の核で他国の攻撃を抑止する「核の傘」を安全保障の基軸とする。安倍首相は2月のトランプ氏との首脳会談で核の傘の提供を確認した。北朝鮮や中国の脅威を背景に、核への依存を強めている。

 だが核抑止論は、相手との軍拡競争に陥るリスクがある。現に北朝鮮は核・ミサイル開発を米国への対抗策だと主張する。

 核の傘の本質は「有事では核攻撃もありうる」との脅しだ。政府は米国が核を使う可能性を否定しないが、深刻な「苦痛と被害」の再現は確実だ。被爆国として道義的にも許されまい。

 日本政府は、核兵器禁止条約への参加を目標とし、核の傘を脱却する道筋を探るべきだ。


 一方、読売と産経は、少なくとも現実を見据えて、こう説いた。

原爆忌 核軍縮へ確かな道を探りたい (読売)

 しかし、核兵器を巡る国際政治の現実は厳しい。

 北朝鮮は昨年、2回も核実験を行った。ミサイル実験も繰り返し、7月には大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を2回強行した。

 こうした核の脅威がある以上、日本は、同盟国である米国の「核の傘」に頼らざるを得ない。核抑止の考え方自体を否定する条約に加入するのは無理がある。

 やはり米国の核抑止力に依存するドイツなど多くの欧州諸国や韓国なども、禁止条約に関して日本と同じ主張を唱えている。

 核拡散防止条約(NPT)を順守しつつ、核軍縮や核不拡散を国際社会に粘り強く働きかけるのが日本の目指すべき道だろう。

 
原爆の日 脅威見据え議論すべきだ (産経)

 しかし例えば、敵基地攻撃能力保有の議論は遅れ、実現にはなお遠い。抑止力ともなる「矛」は米軍頼みなのが現状である。迫り来る核兵器の脅威に備えた体制を、早急に築かねばならない。

 唯一の被爆国という歴史は、核への過剰な忌避感をわが国にもたらすことになった。

 悲惨な体験を繰り返させまいと願う気持ちは尊い。しかし空想的な平和主義や、安全保障について思考停止しているような状態で、平和は守れない。


 日本が核兵器を保有するか否かをまともに議論するには、まだまだ時間がかかる。朝日や毎日、他の左傾斜したテレビ放送がある限り、核兵器保有論は内閣のひとつやふたつ、簡単に吹き飛ばされるのは間違いない。そんな状況下で核兵器問題を語る場合、最初に必要なのは「核を持たずして、いかに核の脅威から国と民を守るか」という一点である。

 朝日と読売・産経の違いは、朝日が「核の傘の脱却」を唱えるのに対し、読売・産経が「核の傘必要論」という、朝日とは真逆の主張を述べている点だ。

 核兵器廃絶は理想だ。しかし、核の脅威がある以上、その対抗策は核でしかない。日本のように、対岸の支那、ロシア、北朝鮮が核で武装する環境に置かれた国には、自国が核保有をしない限り、核の傘に依存する以外に選択肢はない。拙ブログは、平和が「単に戦争がない状態」を意味するという立場だが、その平和は「力の均衡」によってのみ成立する。これが現実であって、朝日のように単純に核の傘からの脱却を唱えるだけでは、日本と国際社会の問題は永遠に解決しないのだ。

 朝日新聞は無責任である。理想を掲げるだけで、その理想が選択された場合に起こり得る脅威や国家的なデメリットに、彼らは責任を負わない。責任を負う必要がないから、その立場を利用して理想主義を展開しているのだろうが、核兵器使用から72年が経過した現在までに起きた国際社会の情勢変化に目をつぶり、読者・国民の目をふさぐのが彼らの狙いなのだろう。

 現実を避け、理想論でしか物事を論ずることができないなら、それは言論というより宗教である。宗教では、国家も命も守れないのだ。


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