私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2017年05月03日

「幸せの豚」と憲法前文 ~ 北朝鮮は「平和を愛する国」であるか

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 先月亡くなられた渡部昇一先生監修による「中国が攻めてくる! 日本は憲法で滅ぶ」という本の中に、評論家の石平氏が「膨張する中華帝国にどう立ち向かうか」という論文を寄稿している。石平氏はその論文の中で、ギリシャ哲学に出て来る「幸せの豚」を引き合いに、憲法と戦後日本の問題点を指摘している。

 ギリシャ哲学には、嵐の大海原で船が難破する寸前の状況下、船で飼われている一匹の豚だけが夢中になって餌を貪っているという「幸せの豚」の話が出ている。それはまさに、戦後憲法の下で生きてきている戦後日本の姿そのものではないのだろうか。
 日本民族を「幸せの豚」にさせてしまった戦後憲法の性格が一番良く表されているのが、この憲法の前文にある、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」という有名な文句である。
 「綺麗ごと並べ」とはまさにこのようなものであろうが、天真爛漫な女学生の書いた作文とそっくりそのままの「綺麗ごと」が日本国憲法の前文に堂々と記入されていること、それこそ、国家の存亡に関わる大間題となるのである。


 この指摘は、皮肉でも何でもない。いままさに、朝鮮半島情勢が動乱期を迎える可能性があるとき、憲法の欺瞞は我々日本国民に現実問題として降りかかるのだ。

日本国憲法公布


 石氏が指摘した部分は、憲法前文の第2パラグラフにある。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。


 そして、前文の締め括りの部分では、「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」と宣言している。前文に依れば、我が国の安全保障は理念に基づいて担保されるということになる。しかし、それは日本の独善的な理念であって、他国に強制できるものではない。他国の理念が相反するものであれば、簡単に無視されるものなのだ。それが、いま日本が直面している現実だ。

 昨日書いた通り、既に核兵器技術を持ったと思われる北の独裁者は、「南(朝鮮)が灰じんに帰し、日本列島が沈没し、アメリカ本土に核が降り注いだとしても後悔してはならない」と、国際社会に向けて発信している。明らかに、この国は「平和を愛する国」でもなければ、「公正」でもなく、「信頼できる信義」を持つ国ではない。そういう国が相手である場合、日本の「安全と生存の保持に対する決意」など、「知ったことか」と足蹴にされることは、小学生レベルでも理解できる理屈だ。

 北朝の朝鮮労働党機関紙・労働新聞が昨日、半島で核戦争が起きた場合、「米軍の兵站、発進、出撃基地になっている日本が真っ先に(核爆発による)放射能雲で覆われる」と警告したという。これでも彼等を、「平和を愛する公正な国」だと言えるのか。北朝鮮だけではない。中共は日本を仮想敵として位置づけ、尖閣諸島を脅かしている。南朝鮮とて、一応は西側の一員ではあるものの、世論調査によれば、国民の多くは日本を敵だと認識している。ロシアも我が国の領土を奪ったまま、金と技術をよこせと要求してきている。日本は、こういう国々に囲まれているのだ。

 今日、5月3日は、当用憲法の施行された日である。その施行日から70年が経過した中で、日本を取り巻く環境に変化がないならまだしも、現下の東アジアは、その情勢を国際社会が注視するホットスポットだ。理念で国を守れるというのは妄想であり、そんな現実はもともとなかったのだ。北朝鮮や中共が「目を覚ませ」と言っているのだから、空想的平和論者もそろそろ夢から覚めるときではないのか。



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[ 2017/05/03 07:14 ] 史観 | TB(0) | CM(6)
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