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ユーキャン新語・流行語大賞が発表された。Wikipediaによれば、この新語・流行語大賞は現代の世相を反映する一つの指標というのだが、世相を反映するのではなく、世相を作り上げると表現した方が適切ではないか、という気もする。
候補となる言葉は「現代用語の基礎知識」の読者アンケートの結果から編集部によって選出された50語が候補としてノミネートされ、その中から新語・流行語大賞選考委員会によってトップテンと年間大賞が選定されるそうだ。選考委員会が選ぶのだから、当然ながら選考委員のモノの見方が結果を左右する。昨年の大賞候補には「アベ政治を許さない」や「SEALDs」があった。審査員に鳥越俊太郎や姜尚中、やくみつるが名を連ねていたことは、当然、この結果とリンクする。
今年はさすがに鳥越には審査員としてのお声がかからなかったようだが、姜尚中とやくは常任審査員のような扱いを受けているようだ。そして、その2人を含む審査員が選出したトップテンに、あの「保育園落ちた日本死ね」があった。

ユーキャンの企業理念に、「あなたの人生をより豊かで素晴らしいものになるようお手伝いしていく」というものがあるが、人生を豊かにすることを理念に掲げる会社が「日本死ね」を表彰するなら、会社としては自殺行為だろう。同社はおそらく、「選考は選考委員によるもの」と逃げるのだろうが、このイベントに冠をつけている以上、世間は同社をあくまで当事者として捉える。案の定、Wikipediaでは、同社の社名が「株式会社ユーキャン死ね」 と書き換えられる事象が発見された。
「死ね」ということばは、誰に対しても使ってはいけないことばという風に、我々は教えられてきたはずである。倫理とか道徳がベースにあるはずで、それを表彰するほうもされるほうも、私の感覚では理解できない。今回の流行語大賞は、「死ね」ということばを主催者や審査員が是認した判断を示すもので、彼らは「死ね」ということばが世間で一般的に、軽々しく使われるようになることを肯定しているかのようにも映る。審査の段階でふるいにかけられて当然だと思うのだが、そのような感覚は共有できないようだ。
私は過去に、一介の匿名ブロガーが発信したことばを国会審議の場に持ち込み、政権を批判するという行為自体がおかしいと指摘した。そのことばを取り上げたことで、国会前の抗議デモに発展したというのが授賞理由に書いてあったが、保育園の不足に不満を持つ人々が存在すること自体は否定しないものの、それが「今年の世相を反映」しているとまでは思えない。
つまり、かなり根拠の薄い題材を民進党の山尾が取り上げ、それを煽り、「新語・流行語大賞」なるイベントが「これ、流行しました。以上」と、根拠を後付けするというプロセスが完了しただけの話である。民進党もユーキャン新語・流行語大賞運営組織も、このことばを、流行ったというより「流行ったことにしたい」というのが実情ではないか。
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