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全世界の注目を集めた米国大統領選。結果は、大方の予想に反し、ドナルド・トランプが勝利した。大方の予想というのは、NYタイムスやCNNなどの米国内大手メディアがヒラリーの圧勝を予想していたことを意味する。NYタイムスにしてもCNNにしても、立ち位置はリベラルであるから、ヒラリーの勝利を希望的観測で述べていた可能性は否定できないが、彼等の報道が「ヒラリー圧勝」だった事を考えれば、予想は見事に外れたということだろう。
トランプ有利・勝利を受け、昨日の日経平均は919円も下げた。1日で一気に1,200円下げたブレグジット(英国のEU離脱投票)の再来とも報じられる状況だ。円はNY市場で101円台まで上げ、今日も売られる可能性が高い。アジア市場も全面安で、一種の恐慌じみた様相を呈している。麻生財務大臣と財務省、日銀は火急の対応を迫られる。当分は、ダメージコントロールに終始せざるを得ないだろう。

トランプは、今までワシントンやウォール街を牛耳ってきたエスタブリッシュメントを巨悪と位置づけ、それを叩くことで人気を博してきた。米国国民の多くは、今までの政治や経済の構造をいったん破壊した上で、再構築することを望んだようだ。そして、その破壊の標的には、日米同盟やアジアの安全保障政策も含まれる。トランプの今後の政策や言動を読みながら、粘り強く交渉するしかない。
今回の米国大統領選挙は、ひとつの象徴を色濃く残した。兆候は欧州であらわれていた。欧州で散見された極右政党の台頭。米国に白人の疎外感があるなら、欧州には移民問題がある。英国のEU離脱に影響を与えたのは、寛容とか平等などの理想主義を偽善的に追うのではなく、より現実的に、英国人にとっての英国を求めた結果だろう。リベラルな思想は思想としてはあり得るが、現実社会がリベラル思想を許さない状況が顕著になってきた。今回のトランプ当選も、白人による「米国を俺たちに取り戻す」という渇望が結果を誘引したことは否定できない。
トランプは差別主義者と批判され続けてきた。しかし、トランプの言葉は確かに米国国民には響いたのだ。移民は受け入れる、マイノリティへは篤く保護する、差別は許さないという理想論としてのリベラル主義が、本音の声に負けたのである。欧州や米国で、直接民主制の結果として出されたこの傾向は、恐らく世界の潮流となるだろう。日本も例外ではない。リベラル勢力が牛耳る米国マスメディアの信用は、今回の大統領選で完全に失墜した。日本もこれを範とし、空想的・理想的リベラル勢力の嘘を、暴いていく奇貨とすべきだろう。
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