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1月解散の噂でもちきりの永田町だが、民進党の幹事長である野田佳彦が、衆院で単独過半数を狙うと宣言したようだ。
民進・野田幹事長、衆院の単独過半数めざす意向 (朝日新聞)
民進党の野田佳彦幹事長は10日、次期衆院選について「いま以上立て、過半数を狙えるという候補者を立てる。そのために全力を尽くすのが大事だ」と述べ、単独過半数の確保を目指す考えを示した。11日告示の福岡6区補選の立候補予定者の応援演説後、福岡県久留米市で記者団に語った。
野田氏が次期衆院選での具体的目標に言及したのは初めて。共闘する共産、社民、生活の3党との小選挙区のすみ分けが課題となるなか、あくまで単独で政権奪取をめざす考えを示したもので、3党の反発も予想される。
幹事長は選挙の実質的な総責任者である。その幹事長が具体的数値を挙げて目標を語るというのは、目標を達成できなかった時に責任論として浮上するのを是としているということでだろう。現在、衆院における民進党会派「無所属クラブ」の議員数は96である。単独過半数を取るために必要な上積みは140以上という、途方もない数字だ。およそほとんどの世論調査で支持率が二桁に届かない政党としては、天文学的な数字と言える。まぁ言うだけただなので、好きなように挑戦すればよろしい。

時を同じくして、共産党の志位委員長は、衆議院解散なら「返り討ちにする」と強弁している。平壌の広告によくみられるようなセリフだが、志位はそのあと続けて、「(返り討ちにする)態勢をつくる。野党共闘の実現のために、速やかに協議を進めたい」と語っている。要するに、巨大与党に対抗する枠組みとしての「野党共闘」体制を維持する、そのために民進党は協力せよということだ。この志位のことばは、政権与党に向けられたものではなく、民進党執行部に向けられたものと理解する方が適当だ。
そもそも、返り討ちとは、勝負事に挑戦した者が、挑戦を受けた者に逆にやり込められることを意味する。挑戦者であるはずの共産党が使う言葉として適当ではない。志位のこの強弁は、共産党の委員長という、負けても責任を取らなくてもよいポジションにいるから出るのだろう。共産党に付き合ってボロ負けすれば、責任論が及ぶのは民進党の側のみである。
朝日新聞は前日の記事の末尾で、「あくまで単独で政権奪取をめざす考えを示したもので、3党の反発も予想される」と書いている。朝日のスタンスが良く表れた文章だ。朝日の記事は、野合であれ何であれ、とにかく安倍自民に不安定要素を与えることであれば、躊躇することなく何でもやれという、民進党へのメッセージと解釈すべきだ。民進が単独過半数を狙い、共産と朝日が「ちょっとまて!野党共闘だろ!」と叫ぶ構図。なかなか面白い。
野党共闘のうち、社民も生活も、泡沫政党というより絶滅種だ。何も気にかけることはない。野田がいくら「単独過半数」強弁しても、おそらく民進党は共産党の協力なしでは選挙は戦えない。選挙互助会である彼らの本質は、理念や政策より選挙で議席を得るということに尽きる。おそらく野田は、早晩、この「単独過半数」発言を取り下げるか、トーンダウンさせることになるだろう。
民進党と共産党は、選挙に関しては一心同体である。
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