FC2ブログ

私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2016年01月05日
月別アーカイブ  [ 2016年01月 ] 

朝日新聞の「国隠し」

← 応援クリック、ありがとうございます。

 私は、毎朝の日課として、朝日新聞の社説を読んでいる。いわば、朝日社説マニアだ。個人的には、この新聞の論説や方向性には真逆のスタンスだが、敵方の思想を知ることは大切である。腹が立つことが多く、決して愉快な日課ではないが…。

 昨日の朝日の社説は、「2016年の世界 扇動を排し市民の関与を」と題したもので、米国のドナルド・トランプや欧州の右派勢力の台頭に懸念を示し、そのような政治家を大衆の扇動者と批判し、ポピュリストとこき下ろしている。驚くべきことに、この社説には「市民」ということばが、タイトルを含めて10回も登場する。いまの時代を「グローバル化によって国家の枠組みが緩んでいる時代」と定義ししているのだが、恣意的に「市民」という呼称を頻出させることによって、国という枠組みを無視させるようにリードしているようにも思われる。私はこれを「国隠し」と呼んでいる。

朝日新聞本社


 この「市民」という呼称を、朝日は好んで使う。年末に読んだ朝日記事の中で最悪だったのは、編集委員・箱田哲也が書いた、「日韓新時代、育むのは市民 慰安婦問題合意」というコラムである。箱田はこう書いている。

 今こそ慰安婦問題の原点を見つめ直すことが大切だ。元慰安婦の女性たちの心を癒やし、尊厳を回復する必要がある。紛争下で女性の人権をいかに守るのかはまさしく現代の問題であり、日本と韓国が手を携えて取り組むことができる目標でもある。

 産声を上げたばかりの合意はこれから、多くの試練にさらされるだろう。それらを乗り越え、中身を充実させていくのは政治家だけの役割ではない。今後、どんな隣国関係を作っていくのか。それを考え、育んでいくのは市民である


 ここで箱田は、慰安婦問題の根幹だった強制連行というかつての主張をなかったかのように隠し、女性の人権というテーマにすり替えている。これはまさに、朝日が慰安婦報道に誤報ありと認めた一昨年の8月、杉浦信之が「慰安婦問題の本質 直視を」で書いた、「慰安婦として自由を奪われ、女性としての尊厳を踏みにじられたことが問題の本質」というご説と同じ論法だ。

 一方で国家に対して罪を認めろと説き、これからの主役は「市民」であると書くのだが、私はこれはダブスタであると思う。「国民」と「それ以外」の区別は必要で、だから憲法にも天皇は国民の象徴であると書かれ、「国民の権利と義務」などという表現が使われている。市民という呼称を広めたいなら、朝日は憲法改正を叫んでみたらどうか。

 グローバル化によって国家の枠組みが緩んでいる時代だけに、市民自身の取り組みもかつてなく重要だ。シリア和平に対しても、専門家や市民団体の積極的な発言がもっと望まれる。

 市民同士のネットワークを広げることで、狭い国益に縛られがちな各国政府に下から協力を促す態勢をつくれないか。

 まだその道は遠いが、国際政治への市民社会の関与を増す工夫は必要だ。その意味で、NGOなどと独自の関係を築いてきた国連の役割は大きい。(朝日新聞 1月4日社説)


 私は少々偏屈化もしれないが、「市民」ということばが10回も出てくる社説を読まされると、日本という国に「国家があってはいけない」と言われているように思える。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
当ブログはブログランキングに参加しています。ご面倒ですが、是非ともバナークリックをお願いいたします。
にほんブログ村 政治ブログへ
バナーが表示されない場合はこちらから。
人気ブログランキング | にほんブログ村 政治ブログ | FC2 ブログランキング

[ 2016/01/05 07:14 ] メディア | TB(0) | CM(12)
カレンダー
12 | 2016/01 | 02
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
Banners
人気ブログランキングへ

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ



憲法改正を実現する1,000万人ネットワーク 美しい日本の憲法をつくる国民の会
twitter
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ