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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2015年10月26日

米中対立が決定的になった、9月24日の米中首脳夕食会 ~ オバマ「南シナ海での作戦を承認する」

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 バラク・オバマという大統領が軍を動かすのを嫌うというのは、よく知られた話だ。米国の若者をこれ以上死なせないという思想は良く聞くが、実は「たいていの問題は、話せば何とかなると思っているから」というのが理由だという。話せばわかるという人は、日本にも沢山存在する。何せ我が国は、聖徳太子が「和をもって尊しとなす」と、国柄と民族性を規定した国家・民族であるから、「話し合い優先主義」は、ある程度は許容せねばならない。しかし一方で、それはリアリズムに重きを置かない理想主義に近いと思われる。

 バラク・オバマも、習近平を相手に、その話し合いを行った。9月25日の晩餐会を前日に控えた24日、オバマは側近だけによる私的な会食を用意した。ごく少人数なら本音で話し、接点を見つけられるかもしれないと考えたからだという。だが、話し合い派のオバマも、このキンペーとの会食で怒りを爆発させ、対話に見切りをつけた。日経新聞が伝えている。

dinner_sept_24.jpg
9月24日 米中首脳夕食会


オバマ氏、ついに怒る 夕食会で一変した対中戦略 (風見鶏) (日経)

 いちばん取り上げたかったことの一つが、中国が南シナ海の岩礁を埋め立て、軍事施設をつくっている問題だ。ところが、ふたを開けてみると、やり取りはさんたんたるものだった。

 複数の米政府筋によると、オバマ氏はかなりの時間を割き、軍事施設の建設をやめるよう求めた。だが、習氏はまったく取りあわず、箸にも棒にもかからないやり取りに終わった。

 その夕食会の直後、憤ったオバマ氏は側近に命じ、ただちにハリー・ハリス米太平洋軍司令官に連絡させ、こう通告したという。「南シナ海での作戦を承認する」

 この作戦とは、中国がつくった「人工島」の12カイリ(約22キロメートル)内に、米軍を派遣するというものだ。国際法では、各国の沿岸から12カイリを領海と定めている。そこに米軍の艦船などを送り込み、「人工島」を中国の領土と認めない姿勢をみせるというわけだ。

 この計画は、すでに6月ごろに米軍首脳が立案し、実行しようとしたが、オバマ氏が承認を渋っていた。習氏との直談判に望みを託していたからだ。

 「習氏との会談が決裂したことで、オバマ氏は中国に融和的な姿勢をみせても協力を得られないと悟った。米国の対中政策にとり、大きな転換点になるだろう。中国は墓穴を掘った」(以上、抜粋)


 私など、中共相手に「話せばわかる」と信じていたオバマの楽観性自体を疑ってしまうのだが、遅きに失したとはいえ、オバマもキンペーや中共の正体を理解したということである。中共は、話し合いが通じるような相手ではない。そして、力による現状変更を是としてきた国家指導部だ。その危険性は、安倍総理もオバマとの会談のなかで何度も強調してきただろう。オバマの理解は遅すぎる。しかし、理解しないよりはましだ。

 実はこの夕食会、習側がオバマに求めたこともあった。その一つが、米国に滞在する中国の汚職官僚の身柄の引き渡しだ。「反腐敗」を掲げて、自分の縄張り以外の汚職官僚を次々と摘発する習は、海外に逃れた腐敗官僚や企業家も「猟狐(キツネ狩り)」と称して身柄を追っている。今回、習のターゲットだったのは、胡錦濤前国家主席の側近だった令計画の弟、令完成だったと言われる。

機密情報握る「キツネ」追う 米に流出、恐れる中国 (朝日)

 米国に逃れた人物の中でも、中国側が強い危機感を抱いて行方を追っていたのが、胡錦濤(フーチンタオ)前国家主席の側近だった令計画氏(59)の弟、令完成氏(57)だった。

 計画氏は、党の「中枢神経」とも呼ばれる党中央弁公庁トップの主任として最高指導部の「番頭」といえる立場だったが、習近平体制発足後に失脚し、今年7月に「党と国家の大量の核心的機密」を不正取得したなどとして党籍を剝奪(はくだつ)された。

 弟の完成氏は国営新華社通信の元記者。実業界に転じ、中国メディアによると、12億元(約230億円)を超える資産を築いた。計画氏ら親族の政治的立場が危ぶまれていた2013年末ごろに渡米。計画氏から入手した機密情報を持ち出したとみられる。(以上、抜粋)


 習指導部は「反腐敗」を掲げ、既に25万人もの公務員を摘発した。、国外に逃れた官僚や企業家を捕らえる「猟狐(キツネ狩り)」の一環として、国際指名手配した100人の氏名や容疑を顔写真つきで公表。このうち40人の逃亡先が米国だそうだ。令完成の身柄が米国側にあるとすれば、米国が手放すわけはない。そもそも身柄自体について言及しないのが常套手段だが、それにしても貴重な外交カードとして大いに活用できる。

 米中関係は間違いなく急速に冷え、南シナ海では軍事衝突さえも懸念されるが、勝ち目のない戦を人民解放軍から仕掛けるとは思えない。軍人は通常、至極リアリストである。ともあれ、外交オンチと言われたオバマも動き出した。日本は、対中共の国際世論を形成する恰好のチャンスとして、この対立を大いに利用すべきだろう。


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