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民主党津田弥太郎による自民党大沼みずほ議員へのセクハラ暴行事件に関し、自民党と民主党が手打ちした。何やら、自民のヒゲの隊長も民主女性議員に暴行したという話があり、24日、双方が謝罪。津田の言い草は、「けがをしたのは遺憾だった」というものだったそうだ。あの暴力行為が「遺憾」で済まされるものなのか。この後味の悪い決着で納得しろというのは、無理な要求だ。
そもそも民主党にはガバナンスが全く機能していない。岡田代表は20日、本事件に関して、「承知していない」と語っていた。ネットをこれだけ騒がせている問題で、知らぬ、存ぜぬが通用するはずがない。枝野も21日、「双方に言い分がある。1個1個取り上げて申し上げるのは、適切ではない」と相対化を試みたが、一昨日、「参院国対での整理を踏まえた上で、党として対応する」と明言した。枝野としても逃げられなくなったのだろうが、そもそもあの証拠動画を見た上で「双方に言い分がある」という釈明が通用すると思っていたのであれば、議員として以前に人として失格である。
セクハラ傷害事件に関しては興味がないくせに、選挙のこととなると、よだれを垂らして美味い話を探すのが民主党だ。拙ブログでも一度取り上げた、共産党志位委員長の国民連合政府構想。その構想を前提とした選挙協力等の協議で、志位・岡田両氏が本日会談する。岡田は「提案を大事にしながら中身を詰めたい」と前向きで、枝野も「思い切った提案だと前向きに受け止めている」と発言。「目的のためなら手段は選ばず」とは、彼等に対して美辞麗句過ぎるが、代表と幹事長が揃って前のめりの発言をすること自体、民主党バーゲンセールの前振り広告のようでもある。

岡田は、「参議院選挙、衆議院選挙で結果を出して、政権交代をするということに尽きるので、そのために全力を挙げていきたい」と語っている。本気か建前かは知らないが、政権交代が目標であるとの宣言だ。その政権交代を目指す選挙で、民主党が共産党と「握る」意味を、深く考えざるを得ない。
まず、共産党の党是とはなにか。それは皇室の撤廃であり、将来的な自衛隊の解散である。そういう党是を掲げて、共産党は支持者を集め、選挙を戦っているのである。民主党が共産党と共闘する場合、民主党は「皇室撤廃」「自衛隊解散」を掲げる候補者を積極的に応援するということになる。果たしてこの現実を、民主党所属議員や支持者は呑めるのか?胸を張って「皇室撤廃の共産党候補者に一票を」などと叫ぶことができるのか。
岡田は、いまのところ、共産党との連立政権には慎重な立場を表明している。しかし、現実的にはあり得ないものの、仮に民主党が政権交代を成した場合、単独政権は無理だろうから、共産党に何らかの見返りを渡すことになる。それが閣僚ポストだったらおぞましい。そもそも、「打倒自民」は政策ではない。政策ではないことで共闘したところで、未来の展望は開けようもない。「政権交代」という政策でもないテーマを掲げて政権を取り、大失敗した反省が、民主党にはあるのだろうか。
共産党の提案に前向きな態度を示すことそのものが、民主党の加速度的な共産党化を表わしている。政治評論家の田崎史郎氏によれば、民主党が実施した公募の応募者が、かつての10分の1にまで激減しているという。あの「休みはなくなる。批判にさらされる。からだはきつい。収入は減る。当選の保証なし。しかも民主党だ」という自虐的なコピーを掲げた「反骨のエキスパート」の公募である。田崎氏は、「新入社員が入ってこない会社に未来はない」と指摘しているが、まさに言い得て妙だ。挙句の果てに共産党が掲げた「国民連合政府構想」に乗っかるということになれば、今いる数少ない支持者も離れて行くだろう。
集団的自衛権は、自分だけでは守れない平和や生存を、他国と共同して守ることである。一党では対処しきれない自民党の強大な勢力を、両党が共同して対処するということでいえば、この共産党と民主党の共闘はひとつの集団的自衛権を形にしたものといえるのではないか。そんな現実、民主も共産も認めないとは思うが。
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