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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2015年09月04日

英米から出てきた「歴史を改竄しているのは中国だ」という論文

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 英国の週刊誌「ジ・エコノミスト」が、8月15日、Xi's History Lessons(「習の歴史の教訓」)という記事で、習近平と中共を「中国共産党は現在の野心を正当化するために歴史を悪用している」と痛烈に批判した。エコノミストは、日本や安倍総理に対して必ずしも好意的な雑誌ではなく、他の欧米メディアと同じく、東京裁判史観に則った戦勝国目線の記事が多いような印象を持つが、その雑誌があからさまな中共批判を展開するということは、軍事力の誇示を主眼とした抗日戦勝記念式典なるものがよほど癇に障ったと見える。

Xi's History Lessons


 その、プロパガンダ式典とも言える「抗日戦争勝利70周年記念式典」が北京で開かれ、この国のファシズムっぷりの象徴である軍事パレードも盛大に催された。ただし、かねてからの報道通り、パレードを閲兵する国家元首クラスはかなり地味で、ほとんど報道されていない。プーチンが居ることに特段の違和感を感じない。特に、南鮮から出掛けた大統領と国連事務総長が浮き出た格好だ。それはそうだろう。習近平がそういう意図を持って南鮮の厚遇を演出したのだから。

 そんななか、米国の保守系外交専門誌「ザ・ディプロマット」の8月31日号に、アジア安全保障問題研究機関「プロジェクト2049」の会長、ランディ・シュライバー氏による「中国は自らの歴史問題を抱えている」と題する論文が掲載された。主張は、前述のエコノミストと驚くほど似ている。論文では、この式典と軍事パレードが、中共による「歴史を極端にねじ曲げて日本を不当に糾弾する催し」であると断じ、批判だけでなく「抗議すべき」とまで主張している。

中国が行っているのは「歴史の倒錯的悪用」

 同氏は論文で以下のような骨子を述べた。

  • アジアの歴史認識については日本の態度だけが問題にされる。だが、政治目的のために歴史を歪曲し、修正し、抹殺までしてしまう点で最悪の犯罪者は中国である。中国共産党は1931年から45年までの歴史を熱心に語るが、1949年から現在までの歴史は率直に/語ろうとしない。
  • 戦後のこの期間に、大躍進、文化大革命、天安門事件など中国共産党の専横によって不必要に命を奪われた中国人の数は、太平洋戦争中に日本軍に殺された数よりもずっと多い。北京の中国国家博物館は、大躍進などの人民の悲劇をまったく展示していない。だが、日本の靖国神社の遊就館に対するような国際的な批判は何も起きない。
  • 中国共産党は日本の過去のひどい過ちに光を当てることに全力を挙げ、日本が戦後70年にわたりアジア・太平洋の平和実現に貢献してきた歴史を無視している。中国当局は、2014年だけでも日本の過去の侵略を糾弾するための新たな休日を2日も設けた。日本の過去をののしることに全力を挙げて、どうして日本と和解することができようか。

 シュライバー氏は以上のように述べたうえで、日本が戦後、中国へ巨額なODA(政府開発援助)を供与し、投資してきた事実を報告した。また、英BBCなどの世論調査結果で、日本が中国や韓国を除くアジアで最も好感を持たれる国となっていることを示し、「中国の国民は戦後の日本のこうした実績をまったく知らされていない」と批判した。
 中国の子供たちも、戦後の日本の国際貢献についてはまったく教わらず、戦時中の日本の残虐行為ばかりを教わるために自然と反日感情を増していく、という。

 シュライバー氏は中国のこうした態度を「歴史の倒錯的悪用」と呼び、米国にも大きな悪影響を与える、と述べる。習近平政権は、中国共産党の歴史を少しでも批判する声をすべて「歴史的ニヒリズム(虚無主義)」と断じ、「中国側の歴史解釈をそのまま受け入れない限り、協調的な米中関係は築けない」と宣言しているからだ。

中国の「抗日戦争勝利」式典に憤る米国の元政府高官」より


 ジ・エコノミストとザ・ディプロマットが、それぞれ英米の世論を代表する言論誌だと言うつもりはない。しかし、中共の抗日勝利70周年記念式典を前に、英米から同じ趣旨の論文が出てくるのは、決して偶然の一致ではないだろう。この前提に、安倍総理の米上下両院合同会議での演説があり、そして戦後70年談話があることは、まず間違いない。演説と談話には、安倍総理が歴史修正主義者ではないことをアピールする狙いがあり、その狙いが言葉通り受け入れられたという前提がない限り、エコノミストやディプロマットのような主義主張が出てくるとは思えないのである。

 オバマ米大統領は、「かつての敵国が最も安定した同盟国となり、和解の力を表す手本だ」「アメリカと日本のこうした関係は、今後何十年と続いていくと確信している」と語った。NHKなどはこれを「抗日戦争の勝利を記念する」として軍事パレードを行う中国をけん制するねらいもある」と解説しているが、その解説は十分ではない。これは、安倍総理の上下両院合同会議での演説、安倍談話への評価を前提とし、同時に、日本との和解(そもそも交戦していないのだが)を拒絶し続け、西側陣営の掟を破って支那に擦り寄る、南朝鮮への当てつけと見るべきだ。国連のパンくんこと、潘基文事務総長は、習近平との会談で、式典と軍事パレードを「平和を守りたいという中国人の願いを十分に示していた」とヨイショした。南シナ海の岩礁を力で奪おうとする支那の指導者を前にして、国連事務総長がこのような発言をすること自体、異常である。オバマの発言と対比させると、この潘の発言がどれほど軌道を逸しているか、良く理解できる。

 習近平は、233万人いる人民解放軍の余剰兵力30万人を削減するとコミットしたようだが、それで支那の海洋進出が止まるわけではない。これを肯定的に伝える日本のメディアがあれば、それは潘基文と同様に、支那の情報戦に積極的に協力しているという証になる。支那の情報戦は巧妙だが、必ずしも成功しているわけではない。歴史を改竄しているのが他ならぬ中共であるという世論を、国際的に広めたいものだ。

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