
← 応援クリック、ありがとうございます。
20日の祝日、安倍総理がフジテレビ系の夕方の情報番組「みんなのニュース」に出演。自ら安保法制の必要性を語った。フジが割いた時間は1時間半を超えただろうか。昨日書いた通り、フジは安倍総理出演の直前に、先の大戦時における戦意発揚国策映画と検閲の特集を組んだ。長い放送枠を割いたこと自体は評価できるが、演出についてフジの悪意を感じたのは、私だけではなかっただろう。
フジが安倍総理を攻撃するために用意した材料はいくつかあったが、その中で、「安保法制について、まだ国民の理解が進んでいない」という点があった。これは総理自身の発言を引用したものであるので、メディアがネタにするのは止むを得ぬ部分があるのは確かだが、理解していない判例として取り上げられた若者たちの反応が、あまりにお粗末すぎた。「アンポ?なに?アポロ?」、「安保?わかんない。何?」「知らな~い」といった反応の数々。私はテレビを見ながら眩暈を覚えた。

極めつけは20代教員。曰く、「日本が戦争に巻き込まれたら、安倍さんは戦争に行きますか?」という疑問を、恥ずかしげもなく語った。最高司令官に戦地に行くかを問う無知蒙昧。こんなのが教員をやっている現実を、私はいまだに受け止めることができない。

恐らくフジテレビは、現在進行形の安保関連法案に関して“全く知らない国民”サンプルとして、これらの若者を選び、電波に乗せたのだろう。だが、安保法制の中身を知る・知らないではなく、安保そのものを知らない者たちを出して来た演出は行き過ぎだった。こういう常識を知らない者に対して責任を負うのは、政権の役目ではない。親や彼等を担当した教師は赤面しただろう。「安倍さんは戦地に行きますか」と問うた阿呆な教員は別として、だが。
昨日のフジのアナウンサーも例外ではなかったが、総理の「国民の理解が進んでいない」という言質を取ったマスコミは、あたかもその全責任が政府にあるかのように宣伝する。しかし、そうだろうか。むしろ、国民の理解が進んでいないことを論って政権批判をするマスメディアの行為は、天に唾するようなものではないのか。メディアとはその名の通り媒介である。事象と視聴者・読者を媒介し、分かり易いように伝えるのがメディアの役目であるはずだ。従って、国民の理解が進んでいない、深まっていないというのは、マスメディアの「伝える」という責務が果たされていないことを意味するのではないか。マスメディアが真っ当な仕事をしないから、安倍総理がわざわざ出てきて直接説明するという事態になっているのではないのか。

自分の無勉を棚に上げて、政府を批判するのは、一般国民の特権ではないはずだ。言葉が悪いが、言わせてもらう。彼等はいわば、バカ基準をつくるもととなる存在だ。バカ基準とは勝谷誠彦氏の造語で、「バカに合わせたスタンダードを作る事によって、「最低の馬鹿」に属さない側が結果的に何らかの不便、迷惑を被ること。まともな側が皮肉な事態を被る」ことを言う。「アンポ?え?アポロ?」と言っているような層に合わせて安全保障法制を作るわけにいかないのは、誰もが理解するだろう。メディアや野党がこのバカ基準に合わせて「国民の理解が進んでいない」というなら、それは「バカの政治利用」と言えるものだ。
メディアは、安保法案反対の結論報道を止め、読者・視聴者に法案の中身を丁寧に報道し、判断は読者・視聴者に任せればいいのだ。報道がイデオロギーを偏重し過ぎるあまり、法案の肝がずっと覆い隠されたままになるのだ。野党も然りで、反対のための材料探しに躍起になって、我が国を如何に守るかという論争をしない。プラカードをあげて反対を叫んでいる場合か。
戦後の平和ボケは、国の存続について考えたこともないような国民を大量生産してきた。安保法案に関する理解がないことにつじて、政権にももちろん責任はあるけれど、その責任全てを政権に負わせることによって、野党やメディア、国民自身が免罪されるわけではない。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
当ブログはブログランキングに参加しています。ご面倒ですが、是非ともバナークリックをお願いいたします。



バナーが表示されない場合はこちらから。
人気ブログランキング | にほんブログ村 政治ブログ | FC2 ブログランキング