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永田町は自民党一強、さらに言えば、安倍一強である。一強の理由は様々あれど、主体である安倍総理、自民党という要素を除けば自ずと分かる。ひと言で言えば、野党の劣化が甚だしいのである。それを象徴する国会での出来事が、福島瑞穂の「戦争法案」騒動だ。
事の顛末は、福島瑞穂自身がブログに書いている。
「戦争法案」という言葉に修正要求が!! (福島みずほのどきどき日記)
「戦争法案」という言葉に修正を求められました!
4月1日に参議院予算委員会で安倍首相に質問しました。「安倍内閣は14本から18本の戦争法案を出す」と述べ、それに関連する質問をしました。安倍首相が「レッテルを貼って、議論を矮小化して行く事は断じて甘受できない」と反論をしました。私は、「戦争ができるようになる法案だ」と指摘しました。
質問が終わった時点で、委員長が、「不適切と認められるような言辞があったように思われる。理事会で速記録を調査の上、適当な措置を取る」と述べました。「不適切」と言う意味がわからず、一体何が不適切なのかと思いました。その後、「戦争法案」と言う言葉が不適切と認められるような言辞だと聞きました。また、少し経って、同じ日の質問で使った「鉄面皮」という言葉も不適切と認められるような言辞であると委員長が理解していると聞かされました。
4月17日(金)、自民党の議員が面談に来られて、「戦争法案」と言う言葉と「鉄面皮」という言葉についての修正要求がありました。「戦争法案」を、「戦争関連法案」あるいは「戦争につながる法」と修正できないかということでした。私は、理由を述べ、修正に応じないと答え、若干議論をしました。(中略)
こうした戦争法案を「戦争法案」と言えなくなる国会こそ問題です。使うなと言われる社会こそ問題です
こんなところから、表現の自由が制限されていくことが極めて問題で、重要な課題だと思います。
私だけではなく、民主党の議員の発言も議事録に載せるにあたり修正や削除の要請がきています。これももちろん大問題です。
修正には応じません。
福島瑞穂は、今まで「戦争法案」ということばが国会内の会議で24件使われていたから、今さら修正を求められるのはおかしいと言っている。つまり、このことを以って、安倍政権側が言論弾圧を行っているとアピールしているのである。

福島は「表現の自由」の意味を取り違えている。何事も憚らずに言葉にできる社会は一見自由だが、無制限に何でも認められる社会こそ恐ろしい。表現の自由の裏には「言葉に対する責任」があるのだ。何でも自由に表現できるなら、福島らが問題視するヘイトスピーチなるものも表現の自由の範疇で語られるべきだ。福島らはそのヘイトスピーチとやらに反社会性や差別があると主張している。要するに、福島らも「言葉に対する責任」を求めていることになる。そんな状況がありながら、自分だけが表現の自由を謳歌できると考えるなら、極めてダブルスタンダード的な思考と言わざるを得ない。
朝日新聞も敏感に反応している。
福島氏の発言は、集団的自衛権についての強引な解釈改憲に基づく法整備への、国民の根強い懸念を代弁している。多数意見であろうとなかろうと、国会で尊重されるべき主張である。
政権側に異論があるなら、議場で反論し、やりとりをそのまま記録に残せばいい。その是非を判断するのは、現在と後世の国民だ。(朝日新聞社説「言論の府で―異論への異常な圧力」より)
朝日は、事実の曲解をそのまま記録に残し、現在と後世の国民に判断を委ねると言う。
捏造をそのまま記録し、後世になって謝罪した朝日に相応しい理論だ。ちなみに、朝日が主体を「政権側」と書いたのは、意図的なミスリードだ。議事録上の「戦争法案」について修正を求めたのは自民党である。社説の後半で触れている「個別の報道番組への口出し」も、自民党の対応である。私が知る限り、政府はそのどちらにもアクションを起こしていないはずだ。これを「政権側の圧力」であるかのように書くのは、捏造のひとつではないか。
議事録を訂正せよという自民党の要求が果たして正しいのか、私にはわからない。ただ、「戦争法案」という法案への表現は、現実は脇に置き、妄想を膨らませたものでしかない。福島が「強い言葉を使えば存在感を示すことができる」と考えるなら、安保法案に対する福島瑞穂の手段を選ばぬ攻撃は、集団的自衛権の閣議決定で「徴兵制復活」という妄想をプロパガンダ的に流布しようとしたときの対処と、本質的には同じだ。
福島が表現の自由の制限を問題視するなら、自身が問題視するヘイトスピーチなるものにも表現の自由を与えるべきだ。逆に、いわゆるヘイトスピーチに「表現の責任」を求めるなら、福島自身も妄想をプロパガンダとして流す「表現の責任」を取るべきだろう。
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