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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2015年04月03日

安倍政権によるAIIB参加見送りを「日本外交の完全敗北」と批判する、江田憲司の見識を疑う

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 一強多弱と言われる現下の政局において、野党はアピールの場を模索している。統一地方選を間近に控え、存在感を示したいのだろう。しかし、彼等はアベノミクスの恩恵が地方にまで波及していないと批判するけれど、肝心の対案は皆無に近い。批判するだけの野党なら、誰にでも可能だし、誰がやっても同じだという点において、彼等は彼等自身の存在価値を貶めている。どの政党も、為にする議論の域を出ていない。

 維新の党は不思議な政党である。橋下・松井以下の大阪組は、こちらも間近に迫った都構想に関する住民投票しか頭にないようだが、それでも安倍政権に対する距離感は近い。一方、国会議員が主なメンバーである東京組は、根っからの野党根性丸出し状態である。支那が主導するAIIB(アジアインフラ投資銀行)について、政府が当面参加を見送ると表明したことに対し、代表が派手な表現で批判を展開している。

中国主導銀:参加見送りに野党批判「外交の完全敗北」 (毎日新聞)

 野党各党は中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)を巡って、安倍政権が当面の参加見送りを表明したことに批判を強めている。統一地方選の投票日を目前に控え、安倍政権のアジア外交に焦点を当てる狙いもありそうだ。

 維新の党の江田憲司代表は2日の記者会見で、主要国の相次ぐ参加表明について「中国外交の勝利、日本外交の完全敗北だ」と強く批判。「アジア経済、インフラ開発の秩序作りに貢献すべきだ。今からでも遅くはないので参加してほしい」と要求した。

 民主党の蓮舫代表代行は2日、「貧困解消や格差是正などのために日本はアジアで努力すべきだったが、結果は成功していない」と指摘。主要7カ国(G7)では日米が孤立した状況で、「結束の乱れは大きな失態だ」(岡田克也代表)との声が強まっている。

 共産党の志位和夫委員長は1日の記者会見で「アメリカの顔色だけをうかがう自主性のなさが露呈した。アジアで参加していないのは日本と北朝鮮くらいで、参加すべきだ」と強調。普段は足並みがそろわない野党各党が、この問題では政権批判でまとまった。【村尾哲】


 民主党や共産党は、自民党を批判することが仕事になっているので、コメントする必要をあまり感じない。江田も基本的には同じなのだが、「日本外交の完全敗北」と表現するくだりについては、一言でも二言でも物申したい。

 支那が主導するAIIBの本部は、間違いなく北京か上海に置かれ、総裁には中共が選んだ人材が就く。即ち、元締めは中共だということである。支那の出資比率は40~50%と、他国を凌駕するため、出資先や案件の選定は支那が決定権をもつことになる。国際問題アナリストの藤井源喜氏は、それらのことを前提とし、「AIIBが北朝鮮に出資したらどうなるか。日本独自の経済制裁など、全く意味をもたなくなる」「南シナ海に、支那海軍が何時でも寄港できる海軍基地を作ったら、日本や周辺国の国益にも全く反することになる」と警鐘を鳴らしている。一般的に、透明性がないと懸念が示されいるが、実質的に中共がコントロールする融資に透明性を求めることなど不可能なのは、我々は様々な面で既に経験済みだ。

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 日本からODAをもぎ取り、アジア開発銀行の国別発効済み融資残高で、全体の25.3%を締めるのが支那だ。つまり、金を借りている国が金貸しになるという、極めて珍妙な状況が生まれようとしているのだ。

 支那が過去に実施した途上国での開発状況を端的に言えば、まず融資し、その次に支那人を大量に送り込み、潤うはずの融資先国の経済とその恩恵を、支那が一人占めにするという構図である。人件費の高騰などにより、世界の工場という看板を降ろさざるを得なくなった支那が、他国のインフラ開発に活路を見出そうとしているだけの話に思える。総じて言えば、中共は、創設メンバーが受ける実利のことなど、眼中にないと思われる。

親中派メディアの無知さにあきれるAIIB参加論 (田村秀男の「経済がわかれば世界が見える」より)

 参加すれば、「日本はAIIBに注文を出せる」のだろうか。中国はAIIBに50%を出資し、本部を北京に置き、総裁も元政府高官。マイナーな出資比率で発言するなら、理事会の場しかないはずだが、中国側の説明では理事会はほとんど開かず、総裁の専決で諸事を決めていく。総裁は重要事項については共産党中央委員会にうかがいを立てる。突き詰めると同委員会総書記の習近平国家主席が最終決定権限を持つ。つまり、AIIBとは中国政府の各部局と同じように、党の指令下にある。そのAIIBに日本代表が物申す、と言って通るはずはなく、北京では物笑いの種にされるだろう。(以上、抜粋)


 AIIBが「中国政府の各部局と同じように、党の指令下にある」という指摘は重要だ。何故なら、「党の指令下にある」という状態は、人民解放軍と同じだからだ。透明性もへったくれもあるわけがない。

 こういうことを全て勘案して、それでも江田憲司が「日本外交の完全敗北」というなら、逆に「勝利の定義」は何かについて聞いてみたくなる。答えは持ち合わせていないだろう。批判のための批判なのだから。

 日本政府によるAIIBへの参加見送りは、賢明な選択であると思う。船には、乗り遅れるのではなく、波止場で見送るのだ。

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