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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2015年03月05日

ホルムズ海峡封鎖による石油枯渇を「快適な生活」の可否として議論する、枝野幸男の無知蒙昧

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 西川前農相の献金問題に端を発した政治とカネの問題は、民主党が政権に対する総攻撃をかけようと前のめりになった矢先に、同党の岡田代表に同種の献金が発覚し、ものの見事にトーンダウンした。民主党は自民党に対し、政治資金規正法の改正を協議するよう求めたそうだ。もう、ばつの悪さを取り繕う様が露骨過ぎて、笑いのネタにもならない。

 一昨日の予算委員会で、その民主党の枝野幸男が質問に立ち、ホルムズ海峡のシーレーン上に機雷が敷設され、日本への石油供給が途絶えるような事態が発生した場合、それが集団的自衛権の行使対象となり得るかについて総理の見解を問い質した。問い質す側の枝野の見解は、自らがやや感情的に声を荒げて主張した通り、我が国への石油輸入路が閉ざされ、石油が来なくなることによって経済的、社会的問題が生じるが、「武力攻撃を受けた場合」とは明らかに次元が違うというものである。以下が枝野の言質である。

たしかに原油が止まれば、今と同じような快適な生活は全くできなくなりますよ。
でも国民の皆さんがダイレクトに命を失っていくという状況ではない。
だけれども、武力攻撃で大量の方が命を落とすという状況と、今の快適な状況が送れなくなるというのは、根本的に全然違いますよ。


枝野幸男


 現実問題として、我が国への石油の供給がストップした場合、それが単に「快適な生活が送れなくなる」という状態を招くだけで済まされるのか。枝野が言う「快適な生活」の定義はそれほど深読みする必要はないだろう。それは、我々日本人が、供給されるエネルギーを消費し、食糧を確保し、自由に移動すること等々、日々の生活に支障をきたさないという意味での「快適さ」を言っているのだと思われる。

 だが、我が国にとってシーレーンの重要性が度々指摘される通り、石油をはじめとするエネルギーの確保は、国家にとって死活的問題なのだ。それは「快適さ」の次元など遥かに超え、国家の命運までも左右するものに違いない。

 我が国が大東亜戦争を戦わなければいけなかった背景には、1939年(昭和14年)のルーズベルトによる日米通商航海条約破棄から、1941年(昭和16年)の日本に対する石油全面禁輸がある。チャーチルが「日本は絶対に必要な石油供給を一気に断たれた」と言及し、後にマッカーサーが米上院軍事外交共同委員会で「戦争に突入した彼ら(日本)の目的は、主に安全保障(security)上の観点からのものであった」といみじくも語った通り、エネルギーの枯渇は、今昔を問わず、国際紛争の引き金になり得るのである。

 我々には、そういう歴史の教訓があるはずだ。だが、枝野は容易に想定され得るシナリオすら、質疑に織り込んでいないのだ。致命的、と言ってもいい。民主党は、弱者に寄り添いながら、中間層を厚くする政策を是としている。ところが、石油が枯渇すれば、弱者、中間層どころか、大企業までが倒れるのことは、想像に難くない。ガソリンが無くなれば、物流は停止し、全国の至る所で孤立する町ができる。我々の生活の基礎がそのような過程を経て失われた時、悲劇の数は東日本大震災の比ではないだろう。そのようなことすら想定できないという時点で、枝野幸男は政治家として絶望的なのだ。

 昨日のエントリーで紹介した福田恒存は、「歴史学ぶ」のではなく「歴史学ぶ」ことが重要だと、何度も指摘している。枝野が、大東亜戦争の歴史に全く無知なわけではないだろう。だが結果的に、枝野の言質は、彼が歴史に学ぶことをせず、単に軍事に対する抑制を求めるイデオロギーに埋没していることを意味するものだ。

 民主党に絶対的に欠けているのは、現実問題に対する対応能力である。政治の役割は、現実の課題への対する対処である。勿論、政党である限りにおいては、それぞれが理想論を振りかざすのは勝手だ。しかし、安全保障やエネルギー政策のような国家的課題に関する国民への責任は、与党だけではなく野党にも等しく負っているという自覚は絶対に必要なのだ。

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