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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2015年03月01日

本多勝一と朝日新聞にとっての「事実と公平性」とは何か

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 いま、北海道の実家に帰省しています。実家に帰ってきた時の密かな楽しみは、書棚を漁ること。私の兄は、いわゆる左翼思想が強く、実家の書棚には本多勝一の「貧困なる精神」シリーズがずらりと並び、朝日文庫の本多著作にも事欠きません(笑)

日本国家、日本人の敵、本多勝一
本多勝一


 自分で金を払って買い求めることはない、そういった書籍をパラパラとめくっていると、本多的、ひいては朝日的なジャーナリズムの思想の一端が見えてくるような気がします。

 例えば、事実とジャーナリズムとの関係性です。ベトナム戦争の取材を通して、本多は事実とは何かということに対する再検討を迫られたとし、その名の通り「事実とは何か」という書籍の中でこう述べている。

 再検討の結果明らかになったのは、いわゆる事実ーー絶対的事実というものは存在しないということです。真の事実とは主観のことなのだ。主観的事実こそ本当の事実である。客観的事実などというものは、仮にあったとしても無意味な存在であります。(中略)
 主観的事実を選ぶ目を支えるもの、問題意識を支えるものの根底は、やはち記者の広い意味でのイデオロギーであり、世界観ではないでしょうか。全く無色の記者の目には、いわゆる客観的事実(つまり無意味な事実)しかわからぬであろうし、その全風景を記録することが前述のように不可能である以上、もはや意味のある選択をできずに、ルポ全体が無意味になります。

本多勝一「事実とは何か」より


 本多は、全体像を見で記事化することにジャーナリズム的意味を見出さず、その中から自分のイデオロギーに基づくある特定の事柄をピックアップし、それを記者の目線で書くことこそがジャーナリズムと言っている。つまり、読者が記事や記事に客観性を求めても、記者の側にそんな思想がはなからないのです。恐らくこれは、情報がメディアから読者に、一方的に与えられるものであった時代には通用したかもしれない。言い換えるなら、今の時代に、本多的ジャーナリズムは生きていけないのです。いみじくもそれを象徴するのが、昨年の朝日新聞による慰安婦報道の謝罪と訂正です。

 次に、朝日新聞が著しく欠く、公平性という問題です。

かつて中国での日本軍の行動を中国人の視点から報道したとき、これを批判する投書の中に「公平にせよ。中国人だって虐殺した」という意見がかなりあった。「中国人だって虐殺」したといった誤った認識の問題はのこでは問わないとしても、こういう極端に無知でインチキな「公平」があるだろうか。日清戦争以来五十年間に渡って延々と一方的報道をしたあとで、わずか一回だけ中国の視点を出すときに、そこで「公平」を期してまたしても「日本軍の視点」をセットにせよというのである。全く物理的に、これは無茶ではないか。

本多勝一 「職業としてのジャーナリスト」より


 「日清戦争以来五十年間に渡って延々と一方的報道をした」のは、何を隠そう、本多の朝日新聞です。GHQの検閲に屈して態度を180度転換した朝日新聞にとって、なんら悪びれるところはないらしい。まぁそのような指摘は脇に置くとしても、客観性を全く考慮しないと公言した本多にとって、記事を書く上での公平性など必要がないものだということです。

 本多の「中国の視点」を基にした記事は、「わずか一回」などではありません。まして朝日新聞全体を俯瞰すれば、「中国の視点」が「日本の視点」より上位に位置づけられてきたのが戦後の朝日新聞です。本多の言説のうち、「中国の視点」を「左翼の視点」と読み替え、「日本軍の視点」を「保守の視点」と読み替えると分かりやすい。本多的および朝日的報道側にしてみれば、保守的価値感を左翼的価値感と相対軸に置く必要など、ハナからない。これは、本多以後の朝日にも共通するものの考え方なのです。

 ネタは記者の主観で拾い、イデオロギーを以って記事を書くーー朝日新聞とは、報道機関というより、やはりどこかしら宗教性を帯びている。読者に支えられるメディアを標榜しつつも、「視点」は俺たち主観で決める、客観性など必要ないというなら、新聞の看板を下ろし、宗教法人に登録したほうがよいでしょう。

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