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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2015年01月07日

安倍談話へ干渉する米国 ~ 日本に名誉を与えるつもりのない米国

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 安倍総理が伊勢神宮で年頭の会見を行い、「世界に発信できるようなものを英知を結集して、新たな談話に書き込んでいく」と述べ、新たな総理大臣談話を出す意向を明らかにした。前提として、「村山談話」を含め、歴代内閣の立場を全体として引き継ぐとしているから、中身はそう踏み込んだものにはならないと思われる。

 この報道に脊髄反射したのが、支那と南鮮だ。支那は、外務省の報道官が、いつもの偉そうな態度で「日本がこれまでの歴史問題を巡る厳粛な立場を厳守するよう望む」と述べ、属国の南鮮では、これまた報道官が、「歴代内閣の談話を継承し、正しい歴史認識に基づいて誠意ある行動をすることで、周辺国と国際社会との信頼を築いていくことを期待する」と釘を刺した。

 彼等は、日本が戦争犯罪国家であるという歴史認識の上でしか生きられないから、反応に驚きはない。吉本新喜劇のお約束ネタのようなものだと思えば良い。問題は米国である。米国務省のサキ報道官が5日の定例会見で、「これまでに村山富市と河野洋平が談話で示した謝罪が、近隣諸国との関係を改善するための重要な区切りだったというのが我々の見解だ」「日本が引き続き周辺国と平和的な対話を通じ、歴史をめぐる懸案を解決することを望む」と語った。つまり、日本は永遠に支那と朝鮮に土下座していろという、米国政府の要求である。

 ばかを言ってはいけない。村山、河野両談話が、支那、朝鮮との関係を改善するための重要な区切りだったというのは、まるで現実を無視した認識だ。これらの談話を出したのは日本側であるから、最も重い責任は日本にある。それは認めよう。だが、両談話が出て以来、支那や南鮮との関係は改善どころか、明らかに悪化した。両国には日本へのタカリのネタを日本自らが撒き、米国は、日本が連合国が敷いた戦後秩序を忠実に歩む道を選んだとほくそ笑んだ。しかし少なくとも、河野談話については、産経新聞のスクープ、政府の検証、朝日の捏造謝罪により、そのものの欺瞞性が確認されている。それを踏襲せよという同盟国がどこにあるのか。

 今から四半世紀近くも前に、石原慎太郎、江藤淳の共著になる「断固「NO」と言える日本」という書籍が発売された。その中で、米国での生活を体験した江藤淳は、米国を称してこう語っている。

 いま私は、アメリカ人が「世界はアメリカのようにならなければいけない」と思っている、と言いましたが、そう思っているという点において、実はアメリカ人は世界のなかでもきわめて異質な国民です。この異質さに、アメリカ人自身が少しも気づいていないのです。それはおそらく、アメリカという国が近代しか知らず、時間の感覚よりは空間の感覚に支配されていて、いわばアメリカ的空間が世界中に広がれば世界はよくなる、と信じているからでしょう。

石原慎太郎、江藤淳共著「断固「NO」と言える日本」より


 米国は、米国人、特にWASPの価値観を世界に広めるため、外国に干渉し続けてきた。圧倒的武力を背景に、力任せにぶん殴り、米国への追従を要求してきた。日米に貿易の不均衡が出れば、矢継ぎ早に対日要求を出しては、自分たちの有利な取引になるよう、圧力をかけてきた。最近のTPP交渉を見てみれば、そういった彼等の根本的思想が、今に至っても何も変わっていない事に気づく。

 江藤はこう続ける。

 アメリカは日本だけは手放さない。経済困難とうらはらの現在の軍事的優位を最後の最後まで利用して、一応建前は主権国家であると言いながら、日本を従属国同様に取り扱い続ける。日本がアメリカに敵対的にならぬようにするため、日本に基地を保持し続け、日本の政界を操作し続けようとする。そして逆に日本は最重要国だから、守ってやっているのだと恩恵的な態度を取る。世界のあらゆる地域から引き揚げても、日本だけは最後まで自由にしない。つまりアメリカが二十世紀に得たものは日本であるということにして、アメリカはやはり失敗してなかった、成功したのだという幻想に浸ろうとする。もしそうなった場合はたしてそういう日本に、日本人は耐えられるでしょうか。(出典同)


 今この一節を読み返して思うのは、日米間の関係性は、24年も前とそう変わっていないということだ。米国は国策を変えず、日本は自立を先延ばしにしてきた。そして、同時に思うのは、米国が過去、現在から将来に渡り、日本には絶対に名誉を与えない、名誉を回復させないであろうという現実である。

 日本は友好国であり、米国最大の同盟国であるというのが、米国の公式見解だ。しかし米国は、日本に名誉を与えない。ここで言う名誉とは、以下の三点である。

  • 日本人自身の歴史を持つという名誉
  • 国連の敵国条項を廃止するという名誉
  • 日本の国連常任理事国入りを促す名誉

 どの点をやるにしても、米国は一セントの金も払う必要はない。政治判断ひとつで良いのだ。国連関係については、支那やロシアが反対するから無意味という、短絡的な結論で片付けるべきではない。米国がもしこれらを推せば、日米同盟を軸とする両国関係は、心理的に一層強固になるのである。これが実現されて初めて、日本は戦後を迎えることができるのだ。しかし、日本の独立は米国にとって国益ではないということだろう。

 これだけの戦後秩序原理主義国(南鮮に戦後秩序を語る資格などないのだが)に包囲されているのだから、安倍総理の談話にはかなりの制約が付くのである。日本人が日本語で書いた、日本人の心を表わしたままの談話発表を望むなら、先ずは日本人自身が変わらなければ無理だ。変わることとは、自らの手で憲法を書き、自らの国軍を持つことである。米国は日本と運命まで共にしないが、その一方で米国は、日本の運命を握ろうとしている。支那や朝鮮にかまけている場合ではない。日本の戦後レジームからの脱出は、米国が据えた戦後秩序というくびきを逃れることにより、初めて実現されると私は思う。米国は、最も大きな「日本敗戦利権のステークホルダー」なのだから。



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