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安倍首相が21日、還暦を迎えたそうである。日本の首相といえば、還暦を遥かに越した人ばかりだったという印象が強いが、安倍首相の場合は還暦にして二度目の首相である。そういえば、閣僚になる政治家にも、自分より若い人が多くなってきた。政治家に年齢なんて、基本的には関係ないと思っているのだが、若い政治家がチャンスを与えられることは、悪いことではない。特に、かつて自らを「安倍チルドレン」と称した稲田朋美氏は、閣僚から自民党政調会長という重用をステップにして、大成して欲しい。
そんななか、民主党も新執行部を発足させた。なんとも心踊らない人事である。海江田代表は、「党再生の人事」と胸を張ったが、代表代行にフランケン岡田と高木義明、幹事長に枝野幸男、政調会長に陳哲郎、国体委員長は川端達夫と、いずれも“どこかで見た顔”であり、“失敗した人たち”だ。よほど人材がいないのだろう。ルーピーやバ菅がいないだけで、新鮮味を感じさせる要素が何もない。
しかし、民主党には、もっと脱力するような人事があった。党の憲法調査会長に、江田五月が選ばれたという件だ。江田といえば、民主党内においては護憲の権化のような存在である。民主党議員の政治理念や信条を推し量る時、よく取り沙汰されるのは、国旗・国歌法への反対者、辛光洙の釈放嘆願署名者などがあるが、江田はその両方に名を連ねる。慰安婦に関する非難決議を通したマイク・ホンダにわざわざ御礼に行ったことでも知られている。その上、憲法改正に反対する超党派議連「立憲フォーラム」の顧問である。これでは、「民主党は護憲政党です!」と宣言しているようなものだ。
心踊らない政局ニュースとしては、維新の党結党も大差ない。政党合併には駆け引きが付きものだが、この政党合併は事実上、維新による結いの吸収である。党勢、議員数、党首の存在感などを考慮すると、明らかに維新の会主導の感があった。もともと江田憲司は、結いの党を「触媒政党」と称していたのである。触媒とは、自分自身では変化せず、他の要素の刺激によって変化を起こすという“他力本願”を指すのであって、この“触媒”を自認した時点で、力の無さを披歴したようなもの。
一方、みんなの党に目を転じてみれば、新旧代表の内輪もめ(主に旧から新へ向けての批判)である。有権者から遠く離れた場所で、極めてローカルな覇権争いを繰り広げている。禊が済んだと勘違いしている旧代表は、公党を私物だと思っているらしい。それこそ、「ボクが金を出したんだもん」と、民主党を私物化しようとした、鳩山由紀夫の顔を連想させる。
安倍政権は、目下、敵なしといったところだ。政党間の緊張感は必要だ。白熱した国会議論を聞きたいし、その議論から、国家運営の舵をどちらに切ることになるか、国民も注目している。だが、いかんせん野党の力が不足している。野党再編の決定的な起爆剤となるのは、民主党の分裂・解党しかないが、当の民主党が「もう一度政権を」などと夢を見ているようでは、いつまでたっても自民一強体制を崩すことはできないだろう。
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