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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2014年05月01日

国会議員に「身を切れ」と合唱するメディアと敗北主義

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 報道ステーションで、“稀代の偽善者”古館伊知郎が「議員歳費のカットを元に戻すなんて!」と叫んでいるのを見ると、脊髄反射的に反発したくなる。議員歳費は、2012年12年から、議員ひとりにつき月約25万円、年間400万円ほど減額されていた。だが、この特例措置が昨日期限切れとなり、「国民に増税の負担を背負わせておきながら、国会議員だけが痛みを分かち合っていない」という批判を、古館は青筋を立てるくらいの勢いで批判していた。

 実際のところ、この論調は報ステだけでなく、どのメディアにも共通している。メディアは異口同音に、国会議員に対して「身を切れ」を要求する。議員歳費は、ひとりあたりで年間2100万円だが、支給はこれだでなく、「文書通信交通滞在費(年間約1,200万円)」、「立法調査費(年間約800万円)」が支給される。この額は明らかに、国民生活からは想像できない額だ。私も、これが妥当だとは思わない。だが、ひとつ疑問があるのだ。国会議員が身を切ることで、果たして国民生活が豊かになるのか?という、素朴な疑問である。

furutachi.jpg
イメージ画像です、あくまでもw

 2012年12月以降、カットされていた歳費は、国会議員ひとりあたり400万円である。国会議員の定数は722名だから、単純に計算すると28億8800万円。(議長や副議長は含まれないから、実際はこの額まで行かないはず。) 額が非常に大きいと思いがちだが、乱暴に1億2600万人の国民全員で割ると、ひとりあたりたったの23円という解が出る。缶ジュースを2、3本買ったら、消費増税分が相殺されて終わり。たった23円の救済のために、いつも「経済対策が云々」と言っているジャーナリストどもが青筋を立てているのだ。

 つまり、議員歳費の削減は国民経済に蚊が刺すほどの影響もなく、「身を切れ」という主張はただの感情論でしかない。ただし、単なる感情論だと捉え、相手にしないのも考えものだ。なぜなら「身を切れ」という要求が、えてして、「人の富を恨む」という発想から生まれてくるものだからだ。街頭インタビューでは「庶民の生活は厳しいのに」という不満が度々流れてくる。メディアが批判に利用しやすいものを恣意的に選んでいる節もあるが、一般庶民が国会議員に「自分たちの苦しみを味わえ」と言うなら、その発想こそ怖い。そういう類の発想は、資本主義ではなく社会主義の「富は悪」という原理に近いからだ。

 金持ちは決して社会の敵ではない。まして、妬みや鬱憤をぶつける対象ではない。実際のところ、多くの雇用を生む大企業は金持ちが作ってきた。その象徴が、戦前の財閥だろう。何故、大戦後に米国が進駐し、敗戦国日本の財閥を解体したか。それは、米国に二度と刃向かうことがないように日本を弱体化させるための策だったのだ。

日本資本主義の開祖と言われる渋沢栄一が残したエピソードがある。ある時、三菱財閥の創業者である岩崎弥太郎が隅田川に船を浮かべ、渋沢を招待した。そして、「渋沢さん、私と手を組みませんか。渋沢さんと私が組めば、日本の経済はわれわれの自由にできます」と口説いた。その時、渋沢は、「私は、そんなことはしたくない。私は、できるだけたくさんの実業家が出てきてほしいと思っているからだ。」と答えたと言う。その渋沢は、言葉通り、第一国立銀行、東京瓦斯、東京海上火災保険、王子製紙(現王子製紙・日本製紙)、田園都市(現東京急行電鉄)、秩父セメント(現太平洋セメント)、帝国ホテル、秩父鉄道、京阪電気鉄道、東京証券取引所、キリンビール、サッポロビール、東洋紡績など、500以上の企業設立に関わっている。

渋沢栄一
渋沢栄一

 金持ちを妬むような敗北主義は、国民経済を委縮させる。国会議員=金持ちではないが、「身を切れ」という叫びに、ある種同じ匂いを感じるのである。歳費が今のままで良いとは言わないが、それほどいきり立って叫ぶほどのものでもあるまい。国民に要求されるのは、国と国民のために働く国会議員を「選ぶ」ことである。歳費を貪る売国奴を議会に送る愚を犯してはならない。



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