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昨日書いた、支那の「防空識別圏」について、国際社会の受け止め方は概ね批判的だが、残念ながらそのトーンは弱い。ホワイトハウスではケリー国務長官、ヘーゲル国防長官も批判的な声明を出したが、いずれも牽制や懸念のレベル。オバマ政権のへっぴり腰外交は、支那の台頭は許さないという基本姿勢を維持しながら、厄介な紛争は御免こうむるという姿勢を改めて示したに過ぎない。イランとの外交交渉で得た成果を、政権への支持に繋げようという矢先の事案である。「タイミングが悪い」というのが米国の本音ではないか。
岸田外相は冷静な外交の常套句で批判を表明したが、一方で、この「防空識別圏」に対して当事者意識が欠けた国がある。お隣、南朝鮮だ。
中国に遺憾と懸念=自国の防空識別圏と重複―韓国(時事通信)
【ソウル時事】韓国国防省報道官は24日、報道資料を出し、中国と韓国の防空識別圏が一部重なるとして、遺憾の意を表明した。さらに「中国の今回の措置が域内の緊張を高める要因になってはならない」と懸念を示した。
また、聯合ニュースは、中韓が管轄権を争う韓国南方の海中岩礁、離於島が中国の識別圏に含まれているのに対し、韓国の防空識別圏には含まれていないと報道。これに関し、報道官は「離於島海域に対するわれわれの管轄権は影響を受けない」と強調した。
防空識別圏が重なるのは済州島南西沖の上空。報道官は「中国の措置が韓国の国益に影響を及ぼさないよう中国側と協議する」意向を示した。
領空というのは紛れもなく国家主権の範囲であり、支那の勝手な防空識別圏設定は、日本や南朝鮮に対する明確な主権侵害にあたる。領土、領海、領空という主権は1ミリも譲らないというのが国家としての基本姿勢であるべきなのだが、南朝鮮の場合、主権侵害を公言されても、相手が宗主国の場合は「遺憾」というレベルで留まるのだ。これが、日本の集団的自衛権行使が半島に及ぶオペレーションであった場合は許すまじ、必ず青瓦台の許可を取れと息巻いていた同じ国の対応だ。米国は慰安婦等々の問題で日本に譲歩を迫る以前に、この朴槿恵の外交姿勢を批判すべきではないのか。南鮮とて、支那にすり寄った挙句のこのしっぺ返しを、深刻に受け止めるべきだ。
米国は「世界の警察」という看板を下げると宣言した。同時に、イランへの対応において軍事力ではなく外交交渉で平和を維持するという実績がひとつできつつあることによって、米国の世論は外交交渉による国際問題の解決と言う“話しあい主義”に傾くものと思われる。実は、これは支那にとっては願ってもない傾向だ。西太平洋における米国の軍事的プレゼンスを低下させることが支那共産党の党是であり、貧困や差別にあえぐ人民の抗議や暴動を圧殺し、国際社会から批判を浴び続けながらも、軍事力を増強させてきた理由はそこにある。軍事力という力による支配によって、力なき国々を屈服させると信じ込んでいる隣国ほど、厄介な存在はない。
日米同盟は、日本の安全保障にとっては必要不可欠の存在だ。しかし、米国の国力が目に見えて落ちてきている現状を鑑れば、日本は平成の富国強兵を目指さざるを得ない。ただ、単純に国防力を増強しても、法の担保なくしては、それは張り子の虎でしかない。安倍政権は、公明党との連立を解消し、国防という価値観を同じくする勢力を結集すべきだ。政権与党の一角が国防を蔑ろにするようでは、国家の安泰もただの掛け声でしかなくなる。
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