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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2013年10月12日
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戦後民主主義を疑おう

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 土曜日の朝、書棚の文庫本をパラパラめくっていて、古い時代に書かれた本質が、現代にもそのまま通用する一節を見つけたような気がした。福田恒存の「日本への遺言」のなかにある、「暴力」という一節だ。

暴力

 一体、暴力とは何か。それは力とどう違ふのか。偽善の皮をかぶらず、しかも禁忌に触れることなく、それらの問ひにうまい言ひぬけを考へて見るがよい。右と左とを問はず暴力は悪であるなどと、そんな懐手のふざけた答へで、暴力が否定できるなら世話はない。が、良識派は必ずさう言ふ。しかも民主主義を楯にしてさう答へるのである。それに対して左翼は同じく民主主義を楯にして、暴力に左右の別を立てる。すなはち左の暴力は大衆行動であって、大衆行動は暴力ではなく民主主義的政治行動であり、それを挑発し弾圧する力こそ暴力であるといふことになる。良識派はこれにどう答へるつもりか。民主主義といふ言葉一つでそれが押へられると思ってゐるとしたら、とんでもない間違ひだ。

福田恒存「民主主義を疑ふ・V・四五二」


 福田は、同じ「民主主義を疑ふ」のなかで、こうも書いている。

 民主主義の名の下に暴力を犯し、あるいは暴力を犯してそれを肯定するために民主主義を口実にする。 さうかと思ふと、暴力は民主主義ではない、それに反するものだと言ひ、民主主義をもつてそれを説伏しようとする。民主主義とはそれほど便利なものか。


 何故いまこのような文献を持ち出したかというと、昨今話題の“ヘイトなんとか”という行動に対する批判、およびその批判のお先棒を担ぎ、恣意的な報道を流布するメディアに強い違和感を感じ、それらと同質の傾向を、福田の一節に見出せるような気がしたからだ。

 私は在特会の「在日特権を許さない」という主張には概ね賛同する一方で、彼等の表現や主張にかかわる手法については必ずしも賛同しないということを、過去に二度ほど書いてきた。彼等の一部の過激とも思える表現が、特アの愛国無罪を連想させるからでもある。だが、彼等の主張の本質を報じず、ヘイトスピーチと一刀両断して報ずるメディアの責任も重い。

 いわゆるヘイトスピーチというものを批判する側は、それが言葉の暴力であると宣伝することを念頭に置いている。そのヘイトスピーチと言う言葉は、最近、ヘイトクライムという言葉にすり替えられつつある。慰安婦を性奴隷という表現にすり替えたのと同様の手法だ。こういうすり替えをダイレクトに報じるメディアも存在する。総じて言えば、「ヘイト」と言う言葉を宣伝文句にして、“暴力をふるっているのは在特会と日本の右翼である”という一方的な定義を、大衆の意識の中に刷り込もうとしているように思える。

 そうであるなら、ヘイトなんとかを批判する者たちやメディアは、日本に対するヘイト行為も同様に批判すべきだ。日の丸を焼き、日本大使館前に慰安婦碑なるものを建立し、日本の政治家や天皇陛下を侮辱・罵倒し、デモで日本メーカーの工場に放火し、日本車を叩きのめす行為は、明らかにヘイトクライムである。昨日書いた南朝鮮における反日教育は、憎悪を受け付ける“ヘイト教育”とも言えるものだ。

 それらの行為に一切目を瞑り、在特会の行為だけを批判する姿勢には、明らかに恣意的な価値観が働いていると言わざるを得ない。「左の暴力は大衆行動で、それらを弾圧する右の暴力は犯罪だ」というバランスを欠いた思想が、いまも日本を支配し、その思想をメディアが垂れ流しているということになる。

 「差別をなくそう」と主張している者たちは、一方で、古くから差別をつくってきた側の者たち、もしくは、差別という利権構造の中で、それが生み出す果実を貪ってきた者たちだ。そういう彼等の主張が民主主義的だと肯定されるのであれば、そんな戦後民主主義は早く捨て去ったほうが、将来の日本のためになる。



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[ 2013/10/12 10:49 ] 社会問題 | TB(0) | CM(4)
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