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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2013年08月07日
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平壌の広報担当になり下がったプロレスラー

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 かつて“燃える闘魂”と呼ばれ、一世を風靡したアントニオ猪木。1989年にスポーツ平和党を結党し、参院選に当選した。その時にキャッチコピーは「国会に卍固め、消費税に延髄斬り」。当時、アントニオ猪木が国会質疑に立ったテレビ中継をたまたま観ていたのだが、あまりに稚拙な質問で、閣僚に簡単にいなされていたのを思い出す。その時、頭に浮かんだフレーズが“税金泥棒”だった。

 何を思ってか、今年の参院選に立ち、18年ぶりに国政復帰を果たしたアントニオ猪木。ほとんど注目もしていなかったので、何を公約に掲げたのか全く記憶にはない。記憶にあるのは「日本を元気にする」という言葉のみ。こんな言葉なら誰でも言える。それなのに35万66百票も取った。猪木を比例区に擁立した日本維新の会の目論見は、あながち外れてはいなかったということだろう。

 さてこの猪木、いきなり北朝鮮に渡った。7月25日のことである。21日の参院選で当選を果たしたが、実質的には参議院議員になる前である。橋下共同代表が言うように、この時点では私人の立場である。であれば、私人である猪木は、渡航自粛を要請していた国の方針に背いたということになる。この点について、猪木を公認した党代表の責任がないはずはない。メディアは追及を止めてしまったようで、その後の橋下氏のコメントは寡聞にして知らない。

 この訪朝はきな臭さ満点だ。猪木が参院選で当選を果たしたのは7月21日。訪朝が25日。その間、僅か3日である。北朝鮮の国柄を考えれば、訪問が2、3日で急に決まるようなことは考えにくい。それどころか、猪木は平壌で、金永南最高人民会議常任委員長、張成沢国防委員会副委員長といった要人と面会している。根回しの時間は必要だったはずだ。従って、この訪朝は参院選の最中、またはその前から仕込まれていたと考えるのが妥当だろう。維新の会の執行部が、このような策動を察知していなかったとしたら、その責任は重大である。議員になる前だからと言って、逃げられるものではない。

アントニオ猪木

 猪木は5日、日本外国特派員協会で記者会見した。彼の口から出てくる言葉は、どれも常識を逸脱している。下記は、J-Castニュースからの引用だ。

「拉致解決したら幸せになれるのか」 アントニオ猪木氏が特派員協会で独自見解 (J-Castニュース)

持論が際立ったのが、行き詰まりが続いている拉致問題についてだ。従来、猪木氏は、

「友好関係が崩れてしまう疑問があった」

という理由で拉致問題にはかかわらないようにしてきたというが、参院選当選を機に、

「公人としてこういう(拉致問題解決に向けた)期待が色々寄せられる中で、本当の話を伝えていかないと」

と方針転換したようだ。ただ、猪木氏は、日本国民は拉致問題に関して一方的な見方しかできていないと受け止めているようだ。「洗脳」という言葉を使いながら、このように現状認識を披露した。
 「この拉致問題において日本の人たちが、テレビで毎日あれだけ(拉致関連のニュースを)見ましたから、結果的には、これが『洗脳された』という言い方はちょっと語弊があるかも知れませんが、その位に『拉致、拉致、拉致』という。よく私は講演でも、『では、拉致が解決したら、我々は幸せになれますかね?』というと、皆さん『えっ?』という顔をして、そうすると、今まで凝り固まっていた考え方、色んな視点をちょっと変える。そうすると、もっと知恵が出てきて、解決をどうしましょうと(なる)」

 現状の拉致問題解決に向けたアプローチについても、大きく2つにわけて批判。一つ目として、拉致被害者名簿の精度を問題視した。

 「日本の拉致(被害者)名簿の中にある、何百人か分かりませんが、数字がどんどん変わっていた中で、日本の中で死んでいる人もいる。そういうような拉致名簿を(北朝鮮側に)提出して解決しようとしても、これは向こう側からした時に『そんないい加減なこと言ってくるなよ』(となる)」

 二つ目として、拉致問題を国際社会に訴えることに疑問を呈した。日朝の二国間交渉に専念すべきだとの立場だ。

 「これは二国間の問題ですから、世界に回って訴える話ではない。だったら、チャンネルをしっかりつくって、そこで一対一で話をするような環境を(整えることが重要)。その環境(整備)を私はやってきて、いつでも(拉致問題関係者を)お迎えするという話にはできている」

 また、度重なる独自制裁が意味を失っていることも指摘した。

 その上で、

 「『外交に勝利無し』という言葉がある。相手も国民がいる。これは北朝鮮に限ったことではない。日本にも国民がいる。どこは、どこかで落としどころを決めなければ、片一方だけが勝っても、片一方が負けても不平不満が出る」

と述べ、北朝鮮側の立場にも配慮した。


 一体どこの国の人の言葉かと、疑問を呈したくもなる。しかも現実として、この言葉を発したのが自国の国会議員なのだ。「拉致」を叫ぶことで国民を洗脳しているという猪木。しかも、『では、拉致が解決したら、我々は幸せになれますかね?』とまで述べる。一体、猪木のいう「我々」とは誰のことを指すのか。真っ当な感覚を持った日本国民であれば、拉致が解決して先ず幸せになれるのは、拉致被害者とその家族である。その方々を我々日本人は同胞と思っているから、彼等に幸せな日々が返ってくることを「我々の幸せ」として願っているのではないのか。日本人はそれを祈ってはいけないと、猪木は言うのか?

 拉致被害者名簿の数字が変わるのは、日本の責任という猪木。拉致被害者の人数を単に「数字」と表現するメンタリティも理解し難いが、実際は、北が秘密裏に我が同胞を連れ去り、それを隠匿し続けてきたからこそ、人数が確定しないのである。根本的な責任は、北朝鮮にある。拉致は二国間でやれというが、多国間協議を以てしても核兵器を手放さない北朝鮮が、日本とのバイの交渉で拉致被害者をすんなり返すというなら、発想がお花畑すぎるし、もし日本がそういう行動を起こしたとしたら、北は必ず日本の足元を見る。言うことなすこと、全てアマチュアなのだ、この男は。

 猪木は完全に「北朝鮮の広報担当」になり下がっている。北朝鮮からの伝言を記者クラブでの会見で発言したような、恥ずべきものだ。維新の会は今夏の参院選で、恐らく猪木のとは正反対の考えをもつ、中山恭子氏も擁立している。この矛盾を、橋下、石原両代表はどう説明するのだ?少なくとも、公認して擁立する以前に、猪木の思想信条を確認したのか?猪木は出馬会見において、橋下氏には暫く会っていないと語っている。もし事前のチェックを怠ったとしたなら、維新執行部の責任は重大である。

 私は7月23日のエントリーで、猪木とパチンコマネーの絡みについて、疑問を呈した。先月末、ある方の講演で聞いたのだが、もともとプロレスは興行面で暴力団との関係が存在しているという。猪木と北朝鮮は、その暴力団を仲介者として繋がっている疑いがあるのだ。そういえば、猪木の大スポンサーとして知られる佐川急便の佐川清初代会長は、広域暴力団・稲川会との関係も指摘される人物だ。

 アントニオ猪木を擁立した日本維新の会の共同代表および執行部、加えて、投票用紙にアントニオ猪木の名前を書いた有権者は、極めて重大な誤りを認識すべきだろうと思う。


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