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大東亜戦争後の我が国における異様な特徴は、永きに渡る国の歴史の中でたった一度だけ戦争に負けたことで、その敗戦が我が国から永遠に拘束し続けることを信じているということである。
日本を永遠に敗戦国として規定する枠組み ―― いわゆる戦後秩序だ。
秩序とは、「その社会・集団などが、望ましい状態を保つための順序やきまり」という意味だから、戦後秩序というのは、「大戦後の国際関係における望ましい状態を保つきまりごと」とでも訳すのだろう。即ち、戦後秩序と言及されたとき、大戦後の国際関係における日本の立ち位置は、敗戦国として永遠に固定されるということを意味する。
加えて、敗戦国という汚名だけではなく、“邪悪な侵略国家”というレッテルを貼ったままの状態で冷凍保存しようとしているのが、支那や韓国だ。彼等は、日本が邪悪な侵略国家であることを材料として初めて、自らの立ち位置を見出すことができる。この2国にとっての戦後秩序とは、国家の成り立ちを担保する金科玉条なのだ。
戦後秩序という言葉が、プロパガンダとして使用されているということである。
安倍首相が12日、みんなの党の大熊利昭衆院議員への答弁の中で、こう述べた。
「先の大戦においての総括というのは、日本人自身の手によることではなくて、東京裁判という、言わば連合国側が勝者の判断によって、その断罪がなされたということなんだろうと思う」
東京裁判を少しでも勉強した人であれば、この発言に正当性を見出すことは可能だろう。
言葉通りである。昭和天皇から勲一等瑞宝章を授与されたラダ・ビノード・パール判事は、東京裁判を「裁判の方向性が予め決定づけられており、判決ありきの茶番劇である」と一刀両断し、裁判の不当性を訴えるとともに、被告の全員無罪を主張した。パール判事の発言は、日本を擁護する意図ではなく、そもそも東京裁判には日本を裁く法的地位が存在しないという論拠に基いている。事後法という近代法の理念をまったく無視したことも含め、勝者が敗者を裁くことが無理筋だったということだ。
予想通り、この安倍首相の発言に支那は条件反射よろしく反発した。
安倍発言「戦後秩序への挑戦」=「歴史反省」促す―中国 (時事通信)
【北京時事】中国外務省の華春瑩・副報道局長は13日の記者会見で、安倍晋三首相が極東国際軍事裁判(東京裁判)について「勝者の判断で断罪された」と発言したことに対し、「日本国内には大戦の失敗を受け入れず、戦後の国際秩序への挑戦を企てる勢力がある」と批判した。
華副局長は「(東京裁判は)国際社会が日本の軍国主義に対し行った正義の審判であり、戦後の国際秩序の重要な基盤をつくった」と主張。「日本は歴史を直視し、深刻に反省してこそ、アジアの隣国との関係を良くすることができる」と強調した。
まるで、マニュアルをなぞったかの如き、支那にとっての模範解答で、失笑してしまう。
朝鮮の見解も同質なのだが、彼等の言い分は、日本を拘束すべき戦後秩序の終着点には全く触れない。換言すれば、戦後秩序の終着点が見えてしまうと困るのである。彼等は日本を永遠に侵略国家としての位置に貶めておきたいと願うのだ。だから、村山談話が出ても、河野談話が出ても、それで一切チャラという結論にはならない。至極単純な構図だ。
冒頭に述べた我が国の異様な特徴とは、その戦後秩序を自らが進んで守ろうとする点にある。言うならば、戦後レジームの擁護者たちだ。
国連至上主義もそうだ。国連とは戦勝国の組織であって、日本はまだ敵国の枠の中に囲われている。国連そのものが戦後秩序の具体的成果物なのであるが、日本はその組織にせっせと血税を注ぎ込み、その枠組みを盲目的に肯定しようとする。ある意味、かなり自虐的な行為である。
ついでに言っておくと、生活の党のオザーなんとかというゴーワン政治家が主張する国連中心主義というのも、おかしな話なのだ。敵国とさてれいる日本が、敵国の軍事活動を補完するために自衛隊を出すなど、本末転倒なのである。
4月28日、天皇皇后両陛下ご臨席のもと、主権回復の日の式典が開かれるという。
この日とこのような式典を奇禍として、主権回復の意味を広く国民に広報して欲しいと願う。GHQの占領政策がいまだに効力を持つ教育現場は、日本の近代史をつまびらかに教えない。だが、こういうきっかけがあれば、覚醒する日本人は増えるはずである。戦後レジームからの脱却は、より多くの国民の同意を必要とするのであって、参院選の心配から、首相の言葉に眉をひそめるような自民党議員への配慮は二の次であるべきだ。
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