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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2013年02月18日
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安倍政権への「公明党との縁切り」のすすめ

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いくら安倍政権が参院選までは安全運転に徹する方針でも、憲法問題は参院選前に提起ぐらいすべきと思う。提起することが「憲法改正が悲願」という安倍晋三首相の真摯な姿勢だろう。もっと国民を信用して欲しい。もっとも、憲法改正を謳う綱領を掲げる自民党からも「参院選までは出すな(提起するな)」という意見があるようだから、何をか言わんやだが。

憲法問題は民意を二分する問題である。
少なくとも、永田町では政論がまっぷたつに別れる。
安倍政権の誕生以来、護憲派とと言われる勢力のあがきがメディアを賑わしているようだ。
元祖護憲を標榜する社民党は、既に絶滅危惧種としての暗黙の認定がされている。この党がいくら護憲を声高に叫ぼうとも、国民の心に響くことはもうないだろう。
ここではサンプルとして、ふたつ挙げてみる。

まずは共産党だ。
2月11日、しんぶん赤旗に、「憲法96条改定 “改憲のための改憲”許さず」という主張が掲載された。

 安倍首相は、国民の7割が改憲に賛成しても国会議員の3分の1が反対するだけで改憲案が発議できないのは不合理だといいますが、そんな状況はまったくありません。国民の多数は改憲を支持していません。にもかかわらず発議要件を緩和するのは、まずやりやすそうなところから手をつけ改憲への道を広げる魂胆です。
 安倍政権は第1次政権のとき改憲手続き法の制定から憲法9条を含む改憲に突き進もうとしたのに、それに反対する「九条の会」などが全国に広がり、断念しなければならなかったという経験をしています。それならまず96条の改定を「入り口」にと考えたのでしょうが、国民はそれほど甘くありません。全国革新懇が「憲法を守る」国民運動の発展を呼びかけたように、安倍政権発足後、改憲に反対する世論と運動が急速に広がっています。国会の憲法審査会も難航しています。96条改定はそうやすやすと進むはずがありません。


共産党はどのような方法を用いて、国民の意思を汲み取っているのだろうか。
赤旗は自信満々に、「国民の多数は改憲を支持していません。」と断言するが、共産党が国民と呼ぶ人たちは、国民のなかの共産党支持者ということではないのだろうか。
“改憲に反対する世論と運動が急速に広がって”いるような情勢は、どこからも聞こえてこない。憲法審査会が難航しているのは、民主党をはじめとする野党が妨害しているだけの話である。
こういう事実をすり替えて、共産党と赤旗読者の仲間うちで「9条死守」と合唱するのは、過疎地の村祭り的なお目出度さを漂わせる。

もうひとつは、与党のなかの護憲論である。

公明・山口代表、憲法96条改正先行に慎重 (産経)

 公明党の山口那津男代表は16日、安倍晋三首相が主張する憲法改正の発議要件を緩和する96条改正の先行に慎重な考えを示した。「憲法全体を見た中で、改正手続きの議論を位置付けるべきだ。96条改正が9条改正にストレートに結びつくと心配する声もある。国会の憲法審査会で改正の課題を議論している。立法府で落ち着いて議論するのが当面の課題だ」と述べた。


公明党が、基本スタンスとして「護憲」ではなく「加憲」を主張していても、その精神は共産党と大差ない。このふたつは、憲法9条を守るという理念で、見事なまでに一致している。

特に公明党は、最近、「98条改正を言うなら、その前に憲法全体を議論すべきである」と主張している。つまり、「自民党(安倍政権)の96条改正の目的は9条改正にある」から「98条改正を言うなら、9条とセットにして、96条改正の先に目指すものを議論すべきである」と言う論旨だ。
9条だけに絞る公明党は短絡的すぎるが、さしずめこれは当たらずとも遠からずと言ったところだ。
しかしこの公明党の主張は、国民にとって重大な侮辱である。
彼等は「国民は信用できない」と言っているに等しいのだ。
“莫迦な国民”に任せておくと、9条を改正する危険があるから、“国民には投票させてはならない”と言っているのと同じなのだ。自分たちのイデオロギーのためなら、国民から投票権を奪っても構わないと考える政党なのである。もしそうでないとするなら、国民投票の結果が怖くて、そこから逃げているだけの話だ。

民主主義 ―こと日本の議会制民主主義― の基本は、政治家が国民の声を吸い上げて、国政に反映することにある。共産党は、赤旗の読者の意見を“国民の総意”と偽り、公明党は国民の声すら聞くつもりがない。この点において、このふたつの政党は、民主主義の敵と言える。
安倍首相の政治信条が「戦後レジームからの脱却」にあるのであれば、この戦後レジームの権化である9条を死守しようとする公明党のような政党とは、早晩縁を切らねばならない。そうすることが、日本のためだ。

もっとも、「未来志向の憲法を目指す」などという玉虫色の言葉で結論から逃げ、憲法スタンスひとつ決められない民主党のような政党は、議論の相手にすらならないという点において、より劣悪である。


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