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安倍政権の支持率は相変わらず高く、発足以来、右肩上がりという珍しい曲線を描いている。
当初、この高い支持率の理由を、ただ政権の座にいるだけで何もできなかった民主党への憤りからの“反発”だと思っていたが、これまでの言動によって市場や相場の反応という結果を出し、「この政権なら日本は良くなる」という期待感を国民が持ったことの現れだろう。
少々面白い結果が出ている。
先日、産経新聞社とFNNの合同世論調査の結果として、夏の参院選で自民党の単独過半数、もしくは自民、公明両党による過半数の議席獲得を期待する回答が、全体の66%に達した。面白いのはこの数字ではない。日本維新の会やみんなの党の支持層でも過半数に達しており、安倍内閣の支持率では、みんな支持層の70.2%、維新支持層の63.5%、なんと民主党の支持層でも47.2%の支持を得ているのである。
実はこの傾向は産経・FNNの調査に限ったものではない。この少し前に行われた共同通信の調査では、あの共産党の支持層までも、40.2%が政権を支持しているのである。ちょっと笑える結果なのだが、これは国民の多くが、安倍首相に長期政権を望んでいる証左だろう。
同時に、国民の経済の再生に対する切実な希望を反映しているともいえる。
この不景気の中、消費増税しか頭になかった前政権は、ベクトルがずれていたとしか言いようがない。
そんななかで、ひとつの気掛かりがある。保守層の不満だ。
現政権は、今夏の参院選を重要視するあまり、安倍カラーを出さぬよう腐心している。韓国新政権には親書を携えた特使を派遣し、竹島の日の政府主催という選挙公約を先送りした。特定アジアに配慮するあまり、靖国の参拝も行わないだろうと予想される。村山談話や河野談話の否定に関しても、これといって明確な方向性は示されておらず、河野談話は菅官房長官に託す格好となっている。
いまの日韓関係の悪化は、どう考えても韓国側に責任がある。李明博の竹島不法上陸、天皇陛下への侮辱発言から一気に冷え込んだのだ。そんな韓国に対し、安倍首相は秋波を送っているように見えてしまう。
私も時々、拙ブログで勇ましい言葉を書く。
しかし今日、中西輝政氏の近著「
賢国への道」を読んでいて、ちょっとだけ頭が冷えた。
これに対して、「何をやっているんだ」と文句を言いたい日本人は多いはずですが、一方、韓国はというと、安倍さんのこのような姿勢は偽物だろうと思っています。彼らも、参院選が終わるまでは安倍さんが党内および世論に波風を立てたくないと思っていることは重々承知しています。下手に動けば、日本のマスコミが安倍叩きに走ることも分かっています。それを避けるために「安倍は参院選前まではあまり強くは出てこないだろう」と踏んでいるわけです。
これは中国も同じで、尖閣諸島にいきなり船だまりをつくったり、公務員を常駐させることはあるまいと見切っているはずです。
そこでどうするか。必ず向こうから、あの手この手でちょっかいを出してきます。あたかも忠臣蔵の“松の廊下”の如く挑発して、安倍さんの堪忍袋の緒が切れるのを狙ってくるはずです。これが外交というものなのです。
中国は衆院選の投票日三日前に尖閣に飛行機を飛ばしてきて領空侵犯をしました。あれも明らかに、安倍政権ができることを見越した挑発行為です。「俺たちはここまでやるぞ」と見せつけているわけです。
そうやって安倍さんを慌てさせて、中国への対抗措置として尖閣に船だまりやヘリポートをつくるように仕向けているのです。そして、もし安倍さんが動けば、「挑発しているのは日本だ」と国際世論やアメリカにアピールし、再び反日運動を激化させて、日本国内で安倍さんの評価を落とし、参院選で自民党を敗北に追い込もうと考えているわけです。
(中略)
ここの判断は政治の一番難しいところです。しかし、参院選が終わるまでは耐えるしかないのです。国内に寄って立つ政権の足場が固まっていないうちに外からの挑発に乗れば、安倍政権は一気に窮地に追い込まれてしまうでしょう。
これについても、安倍さんが動かないことに対して保守陣営が幻滅し、右からの安倍叩きを始める可能性があります。中国はそれも計算しているのです。また、安倍政権のタカ派的な本質を露出させて、参院選で自民党が大勝しないようにしようと企んでいます。あわよくば、日米関係にも楔を打ち込むことまで考えているのです。こうした中国の策略的な挑発をどうかわすか。これも、これからの半年間で安倍政権が直面する危機なのです。
私も、総体としての安倍政権を支持するけれども、政策については是々非々というスタンスを取りたい。だから不満に思う政策については、ブログでも批判していくつもりである。少なくとも、盲目的な支持をするつもりはない。
ただ、中西先生の説を取れば、勇ましく批判すれば、それは結果として支那の挑発に便乗し、内部から挑発を囃したてることになる。支那の思うつぼだ。この説には参った。
解釈は読む側の自由である。
私はこの中西先生の説を、保守派が夏まで我慢するひとつの理由として解釈する。
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