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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2012年05月21日
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石原慎太郎を尖閣買い取りに駆り立てるもの

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東京都尖閣諸島寄附金が、5月17日振込分までで寄付件数54,364件、総額は743,173,309円となった。
石原都知事が何故尖閣諸島を買い取ろうと思い立ったのかは、いわゆる「尖閣沖中国漁船体当たり事件」がきっかけであることは言うまでもないが、それだけでは不十分だという気がする。
都知事は、領土問題、領土紛争に関して言えば、諸外国に良心なはあてにもならず、また日本の官僚機構を全く信用していない。
領土は自力で守るというのは保守政治家に共通する信条だが、「自力が転換して自分が」という行動に駆り立てた動機が、石原慎太郎にはあるように思えてならないのだ。

米国はかねてから、自国が絡まない領土問題に関しては中立の立場をとり、当事者どうしで解決すべきだというスタンスを取ると言われてきた。
ところがそれはウソッパチである。
GHQが支配した日本の統治では、日本を骨抜きにしようと諸々の工作を計画し、それら工作の実行段階においては、検閲を通して自らの関与を隠し続けた。
結果としてその工作は、GHQが支配したマスメディアと教育を媒介として、「日本政府が策定したもの」として国民に伝えられ、無垢な日本国身はその政策の裏にある占領国の意図を知らずに、戦後を過ごしてきたのである。
その腹黒さは、領土問題に関しても同じである。

少し前に、鳩山一郎のことを少し書いた。
鳩山一郎はソ連との国交回復を成した日本の総理大臣だが、この外交には、日本固有の領土である北方領土をソ連から取り戻すという目的があった。(結果として国境確定問題は先送りされたが。)
しかし、この動きを良く思わなかったのが米国だ。
下記は中途半端な引用で恐縮だが(関連部分を全て引用すると、かなり長くなってしまうので)、日ソ国交回復と米国の妨害工作に言及した、石原都知事自身の文章である。

言葉のとおり、条約締結の事前の交渉の中では日本は三十六通の文書をアメリカに送り、北方領土に関ずる日本の正当な権利を認めるよう強く主張していました。しかしそれは全くアメリカに聞き入れられることなく終わった。その大きな訳は、ヤルタ会談で戦後のヨーロッパを西と東に分割してそれぞれの勢力下におくという合意の条件に、ソ連へのクリル列島の割譲も入っていたからです。
 しかし時が移れば舞台も変わる。一九五五年になって鳩山内閣はソ連との関係の正常化を図り、ロンドンでの交渉で日本は最初はハボマイ、シコタンの返還だけを申し出てソ連側も同意の姿勢を示した。ところが、また突然日本は南クリルの返還までを要求しだして、怒ったソ連はこの交渉を打ち切りました。この頃から、過去の自らの失敗を棚に上げてのアメリカの日本の外交に関する干渉と操作が始まっている。新しく始まりつつあったアメリカとソ連の対立、冷戦構造の中で、アメリカにとっては北方領土の問題で日本とソ連の関係を悪化させておくほうが自国の利益に繋がるからにほかならなかったからです。
 そして翌年、日ソ間の正常化のための交渉がモスクワで行なわれたとき、日本側の代表だった重光外務大臣と松本元外務次官は、「ハボマイ、シコタンはすみやかに返還しょう」 というソ連の提案をのみ、クナシリ、エトロフについては諦めざるを得まいと判断して鳩山首相の訓令を仰いだ。その情報はなぜかすぐに東京でリークされて大騒ぎとなり、鳩山首相は急速二人を呼び戻して再検討しようとしたが、ロンドン経由で帰る二人をダレスが掴まえ、ダレスは重光外相をロンドンのアメリカ大使館に呼びつけ、「日本が南クリルの領土権の主張を取り下げるならアメリカは永久に沖縄を返還しない」と脅し上げたのです。この間の事情については松本氏が後に書いた「モスクワにかける虹」の中に詳しく述べられています。
 これらの事情があるからこそ、日本の外務省は一九八三年に公開した秘密外交文書の中から北方領土に関する日米間日ソ間の交渉に関するものだけを除いてしまったのです。その部分はいまだに秘密ということなのでしょう。ならば一体誰のために、その秘密を守ろうというのか。それをいまだに秘密として、アメリカの外交の失敗、日本の外交の屈従を国民の目から隠したとしても、それで一体なにが得られるというのだろうか。
 あまつさえ、アメリカのエゴにしばられて振り回された結果を糊塗するためにその後外務省は、一九五一年の国会における吉田首相、西村局長の答弁と見解は「間違い」であり「手落ち」としてしまった。自分たちの先人の苦労と見識を、間違い、手落ちと断じることで彼らは一体誰に向かってなにを守って保とうとしているのか。 日本の固有の領土であった北方四島をわれわれから隔絶させたものはアメリカ外交の失敗であり、それを糊塗する情報の操作に日本の官僚が手を貸すということは、国民への背信行為以外の何ものでもあるまいに。

石原慎太郎・江藤淳共著/断固「NO(ノー)」と言える日本


当時、日本はまがりなりにも占領下から独立を果たし、米国とは旧日米安保条約を締結した同盟国である。
その同盟国が日ソ共同宣言までの過程で妨害工作を働いたのは、「冷戦構造の中で、アメリカにとっては北方領土の問題で日本とソ連の関係を悪化させておくほうが自国の利益に繋がるからにほかならなかったから」だ。
要するに、自国の利益のためであれば、同盟国も足を引っ張り、身内にはそれに手を貸す官僚がいるということを、石原慎太郎自身が身をもって体験しているのだ。
官僚をあてにせず、かつ国家間の利害関係を調整する時間的余裕がないと判断した石原が、自ら声を上げ、尖閣買い取り宣言をしたことは、遥か34年前からこの島々のことを憂い、行動に移してきたこの政治家にとっては、満を持した行動なのだろう。

買い取り価格は15億円という見方があるそうだが、現在までのものが多額であるものの、現実的にはまだ半分だ。私も今月寄付したが、来月以降も小遣いを削り、継続的に支援するつもりだ。

こちらも是非ご一読を。
東アジア黙示録:石原都知事“信念の尖閣航路”…直談判で挫折した34年前

断固「NO」と言える日本


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