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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2012年02月15日
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物足りない「維新版・船中八策」

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現職の民主党国会議員が維新塾に応募したというのだから、世の中、いや永田町にはなんでもありという感がある。
現職の国会議員であれば、これから塾で勉強します!と言われたら、票を入れた選挙民でさえ、「いまさら何をぬかす!」と怒るに違いない。
件の国会議員が幸運だったのは、維新側が「現職の国会議員はお断り」と、門前払いしたことだ。一旦入塾を許され、そのあとふるいにかけられて落とされでもしたら、とんだ恥さらしである。

さて、「維新版・船中八策」。
政治家橋下徹と大阪維新の会の国政進出を支持するか否か、まだ決めていない私にとっては、まったく肩すかしな政策案だった。
マニフェストでコケた民主党を反面教師とし、敢えて具体的な部分に踏み込まなかったのだろうが、政策が抽象的で、実現するスケジュールも全く分からない。
実現スケジュールはマニフェストで明らかにされるのだろうから、ここではあえて各論にはツッコまないが、それにしても少し浮世離れしている。まぁ、それだから橋下徹なのだろうが。

「維新版・船中八策」
「維新版・船中八策」骨子

「船中八策」とは、次期衆院選のマニフェストだったはずである。
当然ながら、衆院の任期である4年間で実現しようとする政策が挙げられるべきだ。
もっと時間をかけてでも、これだけは実現するという目標があるのなら、綱領に書けばいい。
例えば自主憲法制定などがそれにあたる。
いくらスピード重視の維新の会であっても、憲法を変え、参議院を撤廃し、首相公選制を4年間で達成するなど、絵にかいた餅にならないだろうか。
更に踏み込んで言えば、橋下氏は、既存の政治家ではなく、前歴を問わない民間人を中心とした組織構成をしようとしているから、国会に議席を得ると想定される実行部隊は、基本的には素人以上、玄人未満の集団になる。
その集団が百戦錬磨の官僚を敵に回して、政策を実現することは可能だろうか?
私たちは、そんな玄人未満の国会議員が何もできなかったことを、2009年夏以降、目の当たりにしてこなかったか。
憲法改正要件の緩和も謳うが、9条には触れなかった。これも大いに肩すかしだ。
見方を変えれば、「船中八策」にはあえて実現が危ういことも含めてラディカルに列記し、どこかと連立を組む時の駆け引き材料にする意図もあるのでは?と疑ってしまう。

今迄のやり方では政治が推進力を持てないという意図は分かる。
霞が関が牛耳る官僚政治、官僚内閣制という統治システムを廃することは、大変重要だし、私自身も大いに期待する。
ある意味、橋下氏のような毒のある政治家が、少々強引な手法を用いて改革を実行しなければ、日本は甦らないとすら感じる。
しかし、大阪で結果が出るのはこれからだということも、忘れてはならないだろう。
期待もするが、ブームの様相を呈する橋下氏とその政策集団について、メディアの報ずることを丸呑みする気もない。
涎を垂らしながら尻尾を振るみんなの党を見ていると、こちらにリテラシーが働くのを実感できる(笑)。

中央政界は警戒感をつのらせ、辛辣な批判も噴出してきた。
彼らにも、保身のための批判ではなく、政策対政策の論点は外さないでほしいものだ。

残念ながら、「維新版・船中八策」のなかに、目指すべき国家像、国家観というものを見出すことはできなかった。
この「維新版・船中八策」だけでは、橋下・大阪維新の会に対する支持・不支持は、留保せざるを得ない。


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[ 2012/02/15 11:40 ] 政治 | TB(0) | CM(1)
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