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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2012年01月20日
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ダチョウの平和論

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少し前になるが、政治評論家である屋山太郎氏の著書「日本人としてこれだけは学んでおきたい政治の授業」を読んだ。
国家観、歴史観がまるでない最近の政治家を憂う屋山氏が、松下政経塾塾生に対して行った特別講義を書籍化したもので、テーマは歴史認識、農政とTPP、民主党政治の失敗、公務員制度改革、エネルギー問題等々、幅広い。
通信社の記者として30年、政治評論家として20年という経験に裏打ちされた講義内容は、具体例も豊富で説得力がある。
氏はTPP肯定派、原発推進派であるが、逆のスタンスを取る方にとっても興味深い内容であるはずだ。

その「日本人としてこれだけは学んでおきたい政治の授業」のなかに、ダチョウの平和論というものが出てくる。
少々引用させていただく。

 フランスは全電力の80%を原子力で生み出し近隣諸国に売電している。隣のドイツ、イタリア、スイスは福島の事故を見て脱原発を決めたが、再生可能エネルギーが立ちゆかなくなったら、ドイツもイタリアもフランスから買う。この夏、フランスに行ったが、フランス人は笑っていました。
「原発は事故の危険があるからつくらない、とドイツ人は言っている。だが、われわれの原発はドイツとの国境近くにある。自国に原子炉さえなければ安全だと思うのは、砂の中に顔をうずめて隠れていれば何も危険はないと錯覚するダチョウと同じだ」と。事故が起これば当然、ドイツもイタリアも無傷ではいられない。「ダチョウの平和論」ではこの国は守れません。


屋山論を前提として、日本がダチョウになってしまう可能性はあるのか。
大きな懸念は中国である。
中国は今後、大々的に原発を建設すると公言している。
これは彼等の国策であって、日本が「やめろ」というわけにはいかない。

ところが、中国の技術力というものが極端にお粗末であるというのは、既に疑似新幹線の大事故で実証済みだ。技術力だけの問題ではなく、手抜き工事もお手の物。賄賂が当たり前の文化・風習は、発注元と請負側の癒着を生み、成果物の完成度を著しく下げる傾向があるとも指摘されている。
そんな国が原発を次から次へと作るという。
万が一、中国で原発事故が起きたとしたら、日本もその影響を受けることは、今迄の黄砂被害を考えれば明らかだ。
日本は大陸から吹く偏西風の風下に位置するのだ。
その時、日本国全体がダチョウになって、危険を回避できるはずもない。

日本は国策としてどう動くのか。
無論、原子力に代わるエネルギーの開発が急務である。
安価で安定的なベース電源の確保、エネルギー行政の抜本的改革、電力会社の経営改革、総括原価方式のような利用者をバカにしたような電気料金システムの廃止など、やるべきことは山ほどある。
だが、仮に自然エネルギー、再生可能エネルギーを主軸に据える時が将来達成されるとしても、過渡期の電力を原発で賄わなければならない現実はなくならない。
いっそのこと、世界で最も安全な原子炉を日本が開発し、中国など海外に輸出することを進めるべきではないか。
福島第一原発の建設時、GE社の炉が粗悪品だと考えた東芝の社長、土光敏夫氏(後の経団連会長)は、GEに文句をつけ続け、東電に煙たがられたという。技術者の目から見て、福島第一原発はスタート時から綻びがあったということなのだろう。
日本の技術と、職人の力を結集すれば、世界一安全な原子炉をつくることは不可能ではない。
少なくとも、日本が原発を全廃することは、日本国民の安全を守ることとイコールではないということを、ひとつの認識として持っていなければならないと思う。

脱原発もいい。
しかしそれは、イデオロギーでは解決しない問題だ。
原発をなくせ!という人は、日本人がダチョウにならなくてもいい方法を持っているのだろうか。

日本人としてこれだけは学んでおきたい政治の授業

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[ 2012/01/20 12:06 ] 社会問題 | TB(0) | CM(15)
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