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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
私的憂国の書 TOP  >  2011年11月05日
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政治家 西岡武夫氏の死を悼む

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西岡武夫参議院議長が肺炎で亡くなった。
享年75歳。

西岡武夫参議院議長

衆議院と参議院がねじれる国会運営において、参議院があるから政治が前に進まないなどと、参議院の存在そのものまで中傷するむきもあったが、そのなかで逆に存在感を示したのが西岡氏である。
西岡氏は民主党の国会議員であるが、参議院議長としてのスタンスは、党の枠組みを全く感じさせない、中立的なものだった。
相手が首相といえども、言うべきことは言う。
その一貫した姿勢に共感したアンチ民主党層も少なくなかったはずだ。

西岡氏は初当選が1963年の衆議院議員選挙である。
遥か48年も前で、半世紀近くに渡って政治に取り組んでこられた。
氏は自民党-新自由クラブ-自民党-新進党自由党-民主党と、政党を渡り歩いてきた政治家だ。
その長い議員生活の中で、どうして河野洋平や小沢一郎と行動をともにしてきたかはわからない。
何故わからないかと言うと、西岡氏は、いまの自民党議員の平均を取れば、彼等以上の保守派であるからで、河野洋平などと理念を共にする政治家には見えないからである。

今から4年前、参議院議院運営委員長であったとき、浸透したクールビズに疑問を呈し、「クールビズの申し合わせを廃棄し、本会議場、委員会室での議案審議に際してはネクタイ着用を義務化したい」と提案した。趣旨は、「制服を着用して国会見学する子どもがいるのに、議員がリラックスした格好をしているのはいかがなものか」というものである。
夏場でも遊説時は必ずネクタイを着用している、平沼赳夫氏(たちあがれ日本代表)に通ずるものがある。
そしてクールビズの是非論に繋がる事象が、今年国会で問題になった。
天皇陛下がモーニングを御召しになるのに、議員がノーネクタイ姿という、節度のあるなしを通り越した常識問題が話題になった一件だ。
結局、陛下が国会に御出ましになる際はネクタイを着用することで決着したが、申し合わせがなければ常識的行動を取れない国会議員の不見識は、西岡氏が4年前に示した危惧通りになってしまったのである。

西岡氏が抜群の存在感を示したのは、菅前首相に対する辛辣な批判と、公然たる辞任要求だった。
5月19日、西岡氏は読売新聞に論文を寄稿し、その冒頭で、「菅首相、貴方は、即刻、首相を辞任すべきです。」と前首相を一刀両断した。

 実は、昨年、尖閣諸島沖の中国漁船衝突問題の時も、首相としての責任を放棄されたのですから、貴方は、首相の国務に関しての債務に自覚をお持ちでないのでしょう。こうした私の菅首相への「怒り」に、反論する格好の言葉が、日本にはあります。日く、「急流で馬を乗り換えるな」。この言葉は、私も賛成です。しかし、それは、馬に、急流を何とか乗り切ろうと、必死になって激流に立ち向かっている雄々しい姿があってのことです。
 けれど、菅首相には、その必死さも、決意も、術もなく、急流で乗り換える危険よりも、現状の危険が大きいと判断します。今、菅首相がお辞めにならなけれぱ、東日本の被災者の皆さんの課題のみならず、この時点でも、空中に、地中に放射能・放射線を出し続け、汚染水は海に流されているという、原発事故がもたらす事後の重大な課題も解決できません。


私はこの論文が出たとき、「あぁ、西岡さんはもう今期限りで議員をお辞めになるんだな・・・」と思った。
議長とはいえ、ここまで踏み込んだ発言をする以上、相当な批判を覚悟しておられるのだろうな、と忖度した。
国権の最高機関の代表のひとりとして、党利党略よりも、国家の行く末を按じた末の直言だったのだろう。

議場で、野党議員から拍手を受ける議長など、後にも先にも西岡氏くらいしかいないだろうと思う。
その拍手は、単純に首相批判を行って野党に利する状況を作ったことではなく、党利党略、私利私欲を超えたところに共鳴した拍手だと、個人的には信じたい。

民主党内にあって、西岡氏はその「一分の良心」だった。
ご冥福をお祈り申し上げます。

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[ 2011/11/05 19:17 ] 政治 | TB(0) | CM(0)
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