「(米国は尖閣諸島の)帰属問題に関しては、日本と中国の当事者同士でしっかりと議論して、結論を見いだしてもらいたいということだと理解している」
さらにもう一つの例は、尖閣列島です。
(中略)
私自身沖縄の返還交渉に参議院から一人随行していきましたが、あの返還協定の交換公文の中には返還されるべき島や岩礁があまりに数多いので、どれとどれの島と一々明記するのを省いて、六つの地点を結ぶ線の中に入る島、岩礁のすべてを日本の領土として返還する時してあります。
六つの地点とは、東からN24度E133度、N27度E131度50分、N27度E128度18分、N28度E128度18分、N28度E124度40分、N24度E122度の六点です。
当然のことですが尖閣列島はこの線引きの中に入っています。なにしろ占領中米軍は、カツオ節の工場もあったこれらの島を自薦訓練の銃爆撃の標的として使用してい、沖縄に住む古賀花子さんという、昔順天堂病院の婦長さんをしていた未亡人に標的としての使用料を払い込んでいました。
ところが尖閣列島周辺の海底に油田があるという話が持ち上がって以来次々と妙なことが起こった。返還前のことですが、アメリカのメジャーの石油会社が、時の佐藤首相に、外相がらみで彼らによる試掘を持ちかけてきた。佐藤首相は自国日本のことだからといってそれを退けた。
すると彼らは同じ話を台湾と北京に持ち込み、「あの島々は本来なら中国の領土の筈だと」とそそのかした。その話に乗った中国は突然、武装した漁船団を送り込み、威嚇しながらあれらの島々の領土権を主張しだした。北京がそういいいだせば台湾もまたいきがかり上、これらもあれらの島は台湾に帰属すべき領土であると主張した。
困惑した日本政府は、日本との協定でそれらの島々を正式に返還したアメリカ政府に間に入ってもらおうとしました。アメリカからはっきりと尖閣列島が日本の領土であり、今まで占領し銃爆撃の標的として利用し、日本をふくめて他のいかなる国のいかなる船団の立ち入りも禁止していたのだ、と証拠だてしてほしいと依頼した。しかしアメリカは、あくまで領土の問題は当事者同士で話し合うべきだと逃げをうって、日本のために一切口をききませんでした。
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