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私的憂国の書

民主主義を希求しつつ、日本における戦後民主主義を否定する。真の主権回復は戦後レジームの打破から生まれる。
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阪神淡路大震災26年と、一字一句変わらない憲法

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 昨日1月17日は、1995年に起きた阪神淡路大震災から26年目を迎える日だった。あの日、名古屋にいた私さえ、早朝の突然の揺れで目を覚ますほどで、その後にテレビから流れてくる惨状に言葉を失った。家をなくした大阪の同僚もいた。1995年は、オウムによる地下鉄サリン事件とともに、忘れられない年である。

芦屋市にある震災モニュメント
芦屋市にある震災モニュメント


 26年前、時の内閣総理大臣は村山富市。当時の自民党の堕落の象徴であり、負の歴史ともいえる自社さ連立政権の最中だった。未曾有の災害に直面し、政府の初動が遅れたのはよく知られる話だ。社会党が連立政権を構成するほどの時代であり、自衛隊については合憲・違憲云々以前に、心ない左翼から「税金泥棒」と罵られていた時代でもある。私は当時の江藤淳の政治論文をよく読んでいたが、象徴的な記述がいくつも出て来る。

 ところが、周知の通り、政府の対応ミスによって自衛隊の出動が遅れ、マスコミの批判を浴びたその直後、“危機管理の大御所”などと呼ばれる後藤田正晴氏の談話と称するものが、ある新聞紙上に載ったのです。即ち、自衛隊は、いわゆる有事の際、つまり、外敵の直接間接の侵略に備えた組織であるから、災害については、災害救助隊といったものを別途に編成し、それに当らしめるのが筋ではないか、云々。
 私はわが目を疑いました。いったい、どういう理屈を持ち出せば、そんなとてつもない浪費が正当化されるのか。一方に、立派な自衛隊を持ちながら、なぜ、国費を蕩尽してもうひとつ疑似軍隊のようなものを作り、その使命を災害救助に限定したりする必要があるのだろうか。
 今回、被災地からから首相官邸への第一報が遅れたことも、問題になりました。ことによると、今後の災害救助にはAWACS(空中警戒管制機)並の偵察システムが必要だという結論になるにかもしれません。その際、後藤田氏の展望に従うなら、日本は自衛隊の偵察システムの他に、災吉救助隊用の高度なシステムを購入し、その両方を維持していくことになるのだろうか。いったい何に義理立てしてそんな無駄をしなければならないのか。そんな冗費に耐え得る国が果してこの世に存在するのだろうか。
 あらゆる国の国費には限度があります。アメリカの国費にも限度があり、日本の国費にももちろん限度がある。その限度のなかで、最大限、国民の生命・財産の維持に貢献するには、どういうシステムを持てばいいのか。苦心してそれを考えだすのが政治家たるものの使命と言わなければならない。

江藤淳「国は何のためにあるのか」より


 後藤田正晴という人物は、戦後民主主義側の政治家といえるだろう。首相の靖国参拝には異を唱え、憲法改正を是としながらも、現行憲法を「人類が将来向かっていくべき理想」「この憲法の理想をわれわれは守らなければいけない」と唱えた。そういう思想・信条があったかなかったかは別としても、こういう発言が出てきた背景を考えなければならない。つまり、26年前の時代、自衛隊はやはり憲法違反であり、社会的な存在も価値も、認められていなかったということだ。

 26年後の自衛隊は、東日本大震災でのひたむきな救助活動や地元の支援、また、直近でいえば北陸の大雪で立ち往生した車列の解放など献身的な活躍もあり、国民の理解を得ている。彼らの努力のたまものだ。しかし、政治は動かない。安倍前総理が「憲法9条に自衛隊を明記」と持論を唱えただけで、メディアも野党も総バッシングする。自衛隊は国民の理解を得た。しかし、彼らの立場は、26年前と何ら変わらないのだ。

 昨年から今年にかけて、武漢ウイルスが日本を襲った。政府の緊急事態宣言は対象の地域と期間を決定するのみで、他に何の権限もない。自民党の憲法改正草案に「緊急事態条項」があるが、左派メディアが「主権の侵害」「内閣による独裁を可能にする条項」と叩きまくった。その叩きまくった連中が、いま、政府の指導力がないと批判している。彼らは政府に対し、「武器を持たずに戦え」と言っているのだ。

 そろそろこんな時代、こんな憲法は終わりにしたい。戦後通しての自衛隊の献身に、我々国民の側も報いなければ、次の時代は開けてこない。


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[ 2021/01/18 07:10 ] 外交 | TB(0) | CM(6)
お久ぶりです。
私は神戸生まれの神戸育ちですので、26年前被災しました。
死亡や怪我人は幸いいませんでしたが、自宅は全壊しました。
自衛隊には炊き出しやお風呂で大変お世話になり、今でも
感謝しております。

当時の首相村山富市が、初動が遅れた原因を問い詰められると、
「なんせ、初めてのことだったから」という信じられない言い訳
が、今でも脳裏に焼きついています。
また、当時の兵庫県知事が自衛隊嫌いだった事も理由の一つだった
とか。
これは人災としか言いようがありません。
初動がもっと早ければ、何人の人命が救われた事でしょう。
マスコミはもっと追及するべきでした。

昨日のサンモニ。
阪神大震災のニュースはトピックス程度でした。
もう26年も経ち、ニュース性も無いと踏んだのでしょう。
6000人も亡くなっているのに。本当に偏っています。
[ 2021/01/18 12:55 ] [ 編集 ]
後藤田正晴と瀬島龍三
昭和62年、「東芝機械ココム違反事件」、この事件の背後で輸出などを取り仕切っていたのが伊藤忠にいた瀬島龍三だった。

当時の内閣安全保障室長だった佐々淳行氏が直属の上司である後藤田内閣官房長官に対し、「黒幕は伊藤忠の瀬島龍三氏であり、何らかの政治的制裁を加えて然るべき」と進言したのに聞く耳を持たなかった経緯がある。

瀬島はヤルタ密約をいち早く知らせた「小野寺電」を握り潰したり、
シベリア抑留中に「帰国後は反ソ反共を装い、保守派として大きな影響力を持つようになれ、そしてソ連のため働け」と密命を帯びた「誓約引揚者」だった。

佐々氏が外事係長のときソ連大使館のKGB容疑者を張り込み、尾行を毎日毎晩のようにやっていたとき、日本人の不審接触者を尾行したら瀬島だった。

このことも後藤田長官に進言したのに全く動こうとはしなかったそうである。
[ 2021/01/18 13:12 ] [ 編集 ]
拙者も、同じ揺れを・・
今晩は。阪神・淡路大震災忌。一日遅れはしましたが、今年も 6000人超の犠牲
各位への弔意を新たにしたく思います。

1995=平成 7年のあの朝、ブログ主様が 拙者と同じ土地で強い揺れに遭遇され
たとは驚きでした。確かに強いだけでなく、揺れ方が中小の地震と違い 執拗に
続く感じがしました。「もしかして、どこかで大変な事が・・」と薄々思いな
がら 7amの TV報道を拝見すると、拙者も若い一時期 仕事都合で住んだ神戸
が凄惨な状況に陥っていました。

それにしても、村山元総理が 拙者の見た同じ TV報道で初めて阪神・淡路の
惨状を知ったとは、今も失笑もの。更に姫路の陸自出動に際し、村山元総理の
出身母体・社会党の国会議員複数が クーデターの可能性を理由に反対したと
の報には、最早声を上げて笑いだしてしまいました。やはりこいつらの思考は
おかしいと 改めて思いました。

亡くなられた江藤 淳さんもご指摘の 後藤田元官房長官も、おかしな思考に
片足を置いた 護憲側の人物でしょう。旧社会党の方が相応しかったかも。
ただ、旧社会党の流れの社民党は、今や存亡の瀬戸際ですね。護憲に拘泥する
とどうなるかを、時の流れは冷厳に 我々に教えてくれている様に思います。
[ 2021/01/18 23:51 ] [ 編集 ]
北海道・旭川市の二病院で武漢ウィルス院内感染がありました。派遣要請で入った自衛隊の指導の効果であろうと思われるのですが、立ち直りに成功。自衛隊病院部隊御立派です。

たしかに自衛隊は疫病や自然災害時の大きな大きな力になっていますが、平時であれば江藤氏のお説は御尤も。
が、もしも不測の事態で自衛隊が本来の国家防衛に全力を注がなければならない場合、「国内が災害ですから戦線から戻って救助してください」となるのか?
自衛隊員募集時、「災害救助の為」が一番初めの勧誘文句なのか?・・違うんじゃないか?と思います。

最近のご近所悪行国を見れば、私は、自衛隊内にでも良いから別組織を作っておくのは無駄遣いではない、と思います。
それが後藤田氏構想と同じになるのかどうか?具体的に氏の発言を存じ上げないので分かりませんが。
平成の時代には初期から自然大災害が絶えませんでした。よくぞ同時に自衛隊の大規模対外派遣案件が起きなくて良かった、と思います。

自衛隊の災害救助出動は県知事の要請に依ることですから、村山某の暢気すぎて呆れる問題とは別に、出動の遅れは知事にあるのではないでしょうか。

本日通常国会で首相の所信表明がありましたが、ながら作業で点けていたので確信は持てませんが、菅首相が憲法改正の必要を述べた部分があったのかどうか?
私が聞き漏らしたのかもしれません。
[ 2021/01/19 01:00 ] [ 編集 ]
>そろそろこんな時代、こんな憲法は終わりにしたい。

本当に同感します。あの年には村山政権下で阪神大震災が起きた後、地下鉄サリン事件が続いて起きた年でした。

我が国の危機管理が如何に無防備かということが、あからさまに露呈した年と言えるでしょう。

それ以前には湾岸戦争があり、その時にも日本の危機管理が問われたものですが、当時はそれが日本に直接的に降りかかった危機と感じ得なかったのでしょう。それもどうかと思いますが。

しかし、阪神大震災も地下鉄サリンも明らかに対岸の火事ではなかったはずです。

それから26年、北朝鮮の人さらい事件も発覚し、9.11テロ事件、中国漁船衝突後の船長釈放等は危機管理を見直す上でのごく一部の事例であって、日本の安全保障を見直す機会はその他にも数多くあったはずです。

それを見過ごしたでは済まされないと思いますが、将来この罪の責任を誰が取るのかと言えば、結局は日本国民となるのでしょう。

我が国の将来を憂いてやみません。
[ 2021/01/19 01:00 ] [ 編集 ]
○菅総理のメッセージです。
(官邸HP)
http://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/discourse/20210117message.html

《6,400名を超える尊い命を奪い、甚大な被害をもたらした阪神・淡路大震災から、本日で26年が経過しました。この震災により亡くなられた方々に対し、心から哀悼の意を表します。
 災害が激甚化する中、政府としては、この震災の経験と教訓を継承し、引き続き、災害発生時には万全な対応を速やかに行うとともに、防災・減災、国土強靱(きょうじん)化についても、決意を新たに、しっかりと取り組んでまいります。》
[ 2021/01/19 20:53 ] [ 編集 ]
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